コンサルティング業界イメージPhoto:PIXTA
*本稿は、現在発売中の紙媒体(雑誌)「息子・娘を入れたい会社2024」の「親子で考える キャリアを実現する業界・企業選び」を転載したものです。

「自己分析・自分探し」を通じて、新卒就職や転職といった人生の各局面ごとに「会社・職業選び」は必要となる。そんな仕事人生の全体像を描く上で欠かせないのが、業界・企業研究だ。就活生に向けて、注目の21業界における最新トレンドや企業が求める人材像について、企業分析のプロへの取材を基に解説する。第4弾は「新しいビジネスを創る業界」として、「コンサルティング業界」を取り上げる。(取材・文/ダイヤモンド・ライフ編集部 大根田康介)

自分の武器を作るならこの業界

 一般的にコンサルティング業界は、プロジェクトマネジメントの責任者層であるマネジャー、シニアマネジャーや、その指揮下でプロジェクトを遂行するリーダー役のシニアコンサルタント、新卒採用者などで構成されるアソシエートといった、タイトル(役職)別に採用枠が設定されている。

 5年ほど前から採用が盛り上がり、業界の就業人口が増えた。コロナ禍以降はより即戦力が求められるようになり、即戦力の定義の仕方も変わってきた。

グラフ:新規事業関連職の求人推移*リクルートエージェントのデータを基に編集部作成
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 以前は即戦力といえば、経営企画、事業企画などの能力が備わっている人を指すことが多かった。

 だが、DXが浸透してきた2020年ごろから、コンサルの分野によってシステムインテグレーター(SI)、ソフトウエアベンダー、その他デジタルに関わるプロジェクトに参画できる人を即戦力と捉えるケースが増えた。故に、これまで国立大学の経済学部、法学部出身者の採用も多かったが、今は情報工学を専門とする高等専門学校出身のエンジニアなど、理系人材の価値が上がっている。 

 コンサル業界に就職して数年働けば、何かしらの分野のプロフェッショナルを目指せる。「自分が何を武器としてビジネスシーンで戦っていくのか。その武器を作りたいと考える人にはこの業界が向いている」(リクルートでコンサル業界の採用支援チームのリーダーを担う神田拓郎氏)ようだ。