JR有楽町駅京橋口から徒歩1分。東京都が提供する「TIB(Tokyo Innovation Base)」が2024年5月に本格オープンする。5500平方メートルという巨大な空間は、スタートアップ支援拠点としては日本最大級だ。人と人とをつなげるプラットフォームとして、エコシステム(生態系)の構築が期待されているTIB。目指すのはグローバルに活躍するスタートアップの創出だ。

利便性の良い有楽町に立地するTIBは、国内外のゲストも足を運びやすい。空間の規模は日本最大級で、スタートアップやその支援者が集い・つながる結節点となることを目指す

TIBを日本のスタートアップエコシステムの“玄関口”に

 東京都は2022年11月に都が策定したスタートアップ戦略を発表。「挑戦者が生まれ、世界から集まり、挑戦者を応援する東京へ」というスローガンを掲げた。「TIB」は、その戦略の要となる場所として構想されたものだ。国内外からスタートアップに関わるさまざまな団体などが集まり、重点的な支援を提供する一大拠点としての事業である。23年11月27日のキックオフイベントには820人が参加、小池百合子都知事も登壇し、まだ「がらんどう」状態だった空間が熱気に包まれた。

 次ページからは、東京都が目指す“スタートアップ戦略”を紹介する。