高性能サーバーを製造する米スーパー・マイクロ・コンピューターが人工知能(AI)ブームで勢いづいているのは十分現実的だ。一方で、急騰する同社の株価は、より困難な現実を割り引いているようだ。  「Supermicro(スーパー・マイクロ)」の名で知られる同社は、先週18日にS&P500種株価指数に採用され、大きな話題を呼んだ。指数採用前から株価は年初来で3倍余りに上昇し、過去12カ月で1000%を超える上昇率となった。これはAI業界の巨人である米半導体大手エヌビディアを含め、同指数を構成するどの企業をも大きく引き離している。  この株価高騰に正当な理由がないわけではない。