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三谷流構造的やわらか発想法

トレードオフかイノベーションか
~日本企業のHard Choice

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第57講】 2013年4月4日
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マトリクスのパワー

 ビジネスの世界には、多くのマトリクスが溢れています。

マトリクスとは「子宮」を意味するラテン語に由来し、「生み出すもの」という意味を持つそうです。だから、あの仮想現実空間を舞台とした映画『Matrix』も、そんな名前になったのでしょう。また、数学の行列も行列式を生み出すマトリクスであり、縦横に組み合わさったものが、よくマトリクスと呼ばれます。

 原理的には2次元でも3次元でも、N次元でもいいのですが、ここでは2次元、つまり「軸」が2つある平面状のものを扱います。そして、その軸上に「値」が2つずつ(たとえば、性別という軸に対して男と女とか)あれば、それは「2×2マトリクス」(ツーバイツー マトリクス、と読む。 別名、田の字)、3つずつあれば「3×3マトリクス」と呼ばれ、拡げたり、絞ったり、いろいろな場面で登場します。

 私の最新著である『超図解 全思考法カタログ』でも、アンゾフ・トリクス、SWOTマトリクス、トレードオフ・マトリクス、マンダラートなどを含む、8タイプ18種類のマトリクスを紹介しています。SWOTマトリクスについては2012年8月の『第40講 オリジナリティにこだわる(中編)~SWOT分析!?』でも詳しく説明しました。「SWOTマトリクスは、分析用ではない。ただの整理用ツールだ。ただそこから、TOWSマトリクスを用いて組み合わせることで、多くの戦略アイデアが生まれる!」と。

 ビジネスアイデアを拡げ、組み合わせ、絞り込むために、マトリクスというのは「使える」思考ツールなのです。そしてマトリクスは、人にものを上手く伝えるための解説ツールでもあります。特に、トレードオフを伝えるための。

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三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

「三谷流構造的やわらか発想法」

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