
世界的にも労働生産性が高いことで知られるデンマークでは、若手にどんどん挑戦させ、成長を促す風土があるのだという。経験の浅い若手なんかに任せられない……と思ってしまうところだが、実はその取り組みが組織自体を強く成長させるのだとか。実際のデンマーク企業の実例から、成果を出せるチームの作り方を解説する。※本稿は、針貝有佳『デンマーク人はなぜ会議より3分の雑談を大切にするのか』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。
強いチームの裏にある
コミュニケーション術
成果を出してうまくいっているチームや個人には理由がある。
なぜあの会社は成長し続けているのだろう。なぜあの部署は成果を出しているのだろう。なぜあのチームは成績が良いのだろう。なぜあの人はうまくいっているのだろう。
たいていの場合、魔法のように次々と生み出されるスゴい成果に、大きなカラクリはない。ただ、そこには、メンバーが最大限の力を発揮できる「ポジティブなコミュニケーション」がある。
欠かせないのは次の3つである。
●安心して話せる環境
●誰の話でもちゃんと聴く
●相手を否定しない
「ポジティブなコミュニケーション」さえあれば、結果は後からついてくる。
なぜなら、「ポジティブなコミュニケーション」は、関わるメンバー全員の知識や経験、アイデアを最大限に引き出してくれるからだ。さらに、出てきたアイデアがつなぎ合わさって、当初は誰も想像もしていなかった「妙案」が導かれることもある。
「仕事は仕事。話し方は関係ない」と、仕事とコミュニケーションを切り離して考える読者がいたら、ちょっと立ち止まって振り返ってみてほしい。