中東での戦争拡大への懸念から、原油相場が1バレル=100ドルに到達する可能性が再び話題に上っている。ただ、ウォール街は相場がどこまで上昇し得るのかについての手掛かりを求め、中東の他の場所に注目している。  サウジアラビア主導の石油輸出国機構(OPEC)とロシアに同調する産油国で構成する「OPECプラス」はここ数年、産油量を日量数百万バレル減らしてきた。投資家は、産油国がまだ活用できる余剰生産能力によって原油相場に事実上の上限が設けられ、米国民がインフレショックから守られるとみている。