起業の苦難や楽しさを「仲間づくり」の視点から赤裸々に描いた『ともに戦える「仲間」のつくり方』の著者、南壮一郎氏。今回は、政府や企業、NPOなどの戦略アドバイザーとして活躍され、2007年には『Newsweek』誌の「世界が認めた日本人女性100人」にも選ばれた坂之上洋子氏との対談の前編をお届けします。2人が“仲間”となって成し遂げたプロジェクトとは?(構成:朝倉真弓)

「デート権」をオークションで!?

 洋子さんとは2年ぐらい前に、どなたかの紹介でお会いしたのが最初ですよね。パーティで共通の知り合いがいて。その後、ホームパーティに呼んでくださったんです。

「コミット」とは仲間に対する覚悟である<br />――多くのプロジェクトを回していく秘訣とは?<br />【経営戦略ストラテジスト 坂之上洋子<br />×ビズリーチ代表 南壮一郎】(前編)坂之上洋子(さかのうえ・ようこ)
米国の大学を卒業後、米国の建築会社で建築コンセプトデザイナーに。ニューヨークの5つ星ホテル、ニューヨーク5番街のGMショールーム、ユニバーサルスタジオのなかのレストランなど、数多くのデザインコンセプトを手掛け、ASIDエクセレント優秀賞などを受賞。のち、米国Eコマースのコンサルティング会社に転職。マーケティング副社長としてIT業界に関わる。その後独立し、ウェブサイトをグローバルにブランディングする会社を設立。15年以上の海外生活後、東京へ。現在は社会貢献系プロジェクトを中心に活動し、政府や大使、企業経営者、NPO代表へのアドバイザリー業務や執筆、講演などに従事。

坂之上 もう、2年たったんですね。

 僕は、洋子さんに誘われて「巻き込まれてみよう」と思ったことがたくさんあります。モザンビークの子どもたちのためのチャリティイベントで、「デートを企画してくれない?」っていきなり連絡をもらいました(笑)

坂之上 寄付の企画でしたよね。独身で本当に彼女がいない魅力的な友人の男性10人くらいにデートを企画してもらって、そのデート企画をオークションにしたんですよね。デート代は男性が全部出して、落札した女の子が支払った分は全額モザンビークの子どもへの寄付に回すという仕組みで。ムチャな企画ですみません(苦笑)

 でも、洋子さんに頼まれると、何でも「面白そう!」と興味がわいてしまうんですよね。

坂之上 南さんはデートで本当に素敵なレストランに連れていってくれたそうで、相手の方からも「すごく楽しかったです!!」というメールをもらいました。

 やるのなら、徹底的にやったほうが面白いじゃないですか。僕のポリシーは、「やるなら真剣に」ですから。