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三谷流構造的やわらか発想法

親と子の「伝える技術」
~「お父さん、よ~く読んでね」と娘は父に言った

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第61講】 2013年5月30日
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親の意見に従う子ども、を育てたいのか?

 「保護者の意見に従うことが多い」と答える大学生の比率が、ついに45.9%に達しました(*1)。特に男子はこの4年間で大幅に増え、35.6%から43.2%になりました。「演習形式より楽に単位がとれる授業がいい」「困ったら親が助けてくれる」……。これが、われわれの子育てと教育システムの結果です。

 これで、いいのでしょうか。子どもたちは親を、よ~く観察しています。だから親に「似たり」「反発したり」するのです。親としての自分を振り返るのに、まずは子どもたちの声に、耳を澄ませましょう。

 『親と子の「伝える技術」』を5月14日に上梓してまもなく、2人の親御さんからほぼ同時に、とっても似た話が寄せられてびっくりしました! 以下、(ちょっと修正・抜粋して)ご紹介します。まずは、読書サイトでの献本抽選に当たったご家庭からの声です。

●その1●父と娘(本が好き![*2]より)
 この本を発送していただいた翌日、楽しみに帰宅すると開封されたレターパックの残骸が。
 妻に「中身は?」と問いかけると「あれっ→」と子どもを指差します。
 子どもに視線を移してみると「わかる~わかる!」などと呟きながら子どもが読んでいるではないですか。
 そしてとどめの一言「お父さん良い本もらったね、よ~く読んでね」
 ハイハイ、承知いたしました。勉強させていただきますよ!(後略)

「これ読んで母さん変わらな」と娘は母に言った

 女の子というのは(男の子と違って)早くから、自分が親になったら、とか、親の視点というものを意識し始めます。なので、親が読もうとしている「子育て本」にも手を出したのでしょう。

 かつ、娘というのは親に対して辛辣です。対象をストレートに捉え、要求を突きつけます。もう一つの声を紹介しましょう。

●その2●母と娘(Facebookページ「三谷3研究所」より)
   親と子の「伝える技術」』、週末Amazonからきた途端、中1娘が開けて興味あったのか先に読み出しました。
   「当たってる」「そうやねん」とブツブツいいながら。
 そして、これ読んで母さん変わらな、と最後はダメ押し。まだ読んでないって。
 楽しみやら恐ろしいやら、読ませていただきます。

 この本、実は女子中高生向けにプロモーションしたらいいのかもしれません。「親に読ませたいこの1冊!」みたいに。

*1 ベネッセ教育研究開発センター(2012、2008)
*2 「存続の危機を乗り越え、脱ワンワード実行中のrams家です」

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三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

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