歌手、作曲家の堀内孝雄歌手、作曲家の堀内孝雄 Photo:SANKEI

『ハゲタカ』などで知られる
小説家の真山仁

 大阪市の南部・阿倍野区にある私立の中高一貫校だ。日本聖公会系のキリスト教主義の学校で、男女共学。140年余の校歴があり、文芸、経済、スポーツなどの分野で活躍する卒業生を多数、送り出してきた。

 人気の小説家が、出ている。経済小説『ハゲタカ』シリーズで知られる真山仁(まやま・じん、1962年生まれ)だ。経済界で起こるさまざまなテーマを題材にした作品を次々と発表、ベストセラーになることが多い。テレビドラマ化、映画化されることで、さらに売れっ子になった。

 真山は大阪府堺市出身で、小学6年生あたりから小説家の道を目指し、桃山学院高校では小説を書きまくった。同志社大卒後、中部読売新聞に入社し記者になったが、数年で退職し、フリーのライターになった、2003年に『連鎖破綻ダブルギアリング』で作家デビュー、04年に『ハゲタカ』(ダイヤモンド社)を出版、一気に流行作家の道を駆け上がった。

 桃山学院高校で真山の16年後輩になる川越宗一は、2020年に『熱源』で直木賞を受賞した。川越は龍谷大文学部中退で、18年に『天地に燦たり』で松本清張賞を受賞し、小説家としてデビューした。

 作家、編集者の堀田純司は桃山学院高校を中退したのち、大学入学資格検定を経て上智大・ドイツ文学科卒だ。『生協の白石さん』などを企画・編集したことで知られる。電子書籍の普及にも、力を注いでいる。

 戦前の明治から昭和前期にかけて活躍した文芸評論家、劇作家、小説家の生田長江(いくた・ちょうこう)は、旧制桃山学院に2年間、在学していた。その後、青山学院中等部―旧制一高―東京帝大・哲学科へと進んだ。