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JALの幹部社員を叱り続けた日々
「解剖・稲盛経営」
――稲盛和夫インタビュー

週刊ダイヤモンド編集部
【13/06/22号】 2013年6月17日
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京セラ、KDDIを創業し、日本航空では会社更生法の適用から2年で営業利益2000億円というV字回復をやってのけた。稀代の名経営者、稲盛和夫氏に改革の神髄を聞く。

──日本航空(JAL)の会長に就任した際、再建にはどの程度の成算があったのでしょう。

 2009年の暮れ、政府と企業再生支援機構から、JALが会社更生法の適用を申請するので、その再建に向けて会長として就任してほしいという要請を受けました。正直言いまして、びっくり仰天して、「航空業界には何の知識も経験もありませんし、引き受ける気はありません」と断りました。

 それでも、何回も言われて断り続けているうち、最後は、そこまで言われるのであればという義侠心みたいなものでお引き受けした。ただ、年も年なので週3日くらいで、その代わり無報酬でお手伝いしますと申し上げたんです。確信も自信も何もなかったです。

──再建の手法について、めどは立っていたのですか。

 着任したらすぐに、海外のコンサルタントの方々が4、5社は来ましたかな。「われわれは米国で倒産した航空会社を再建した、非常に慣れている」と言って、いろんな手だての話をされる。

 でも、その手段とか手法とかは立派そうに見えるんですが、どうも私にはピンとこなくて、全部お断りしたんです。

 私は、つぶれた会社は企業経営の根幹に何か欠陥があるんだろうと、まずは幹部連中に「経営とは会計学的な計数を見てするのが基本です。だから、いま現在JALはどうなっているのか、月々の決算を見たい」と言いました。

 そしたらまあ、3ヵ月も4ヵ月も前の決算が出てきた。それで、「当社には世界中に支店があって毎日1000機飛んでいる。各支店や空港の数字を集めて、本社の経理がそれをまとめるのだから時間がかかるのは当然です」とケロッとしている。

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