テレビをこんなにつまらなくした真犯人は誰だ!?
視聴率とクレームの狭間で潰される制作現場の悲鳴

【第443回】2013年7月5日公開(2017年10月4日更新)
横山 渉,岩見 杏

 『ロンドンハーツ』『アメトーーク!』もコンスタントに高視聴率を獲得し、安定したコンテンツとなりつつある。ただし、これまで「得意分野」だった刑事ドラマが不調。4月期のドラマ『ダブルス』『遺留捜査』が10%程度の視聴率だったのは、想定外だったのではないか。

 そして、独自路線を行くテレビ東京で最も話題に登った番組は、選挙開票速報番組『池上彰の総選挙ライブ』だろう。池上彰がタブーに切り込み、政治家に対する歯に衣着せぬ物言いが注目を集め、視聴率も民法トップの7.9%を記録した。

20代の視聴時間が大きく低下
刻々と進む若者の「テレビ離れ」

 足もとのこうしたトレンドを見ると、各局は話題になる番組や高視聴率を取れる番組を、一定数持っていることがわかる。視聴者のテレビ離れ、とりわけ若者のテレビ離れは、本当に進んでいるのだろうか。データを見ると、やはり全体の視聴率が落ちている現状がある。

 NHK放送文化研究所が発表した『2010年国民生活時間調査報告書』によると、国民全体の平日のテレビの平均視聴時間は3時間28分と、2000年以降ほとんど変わっていないという。しかし、視聴時間の減少傾向が最も顕著な20代男性では、2005年調査時は2時間11分だったのに対し、2010年調査では1時間54分と大きく下がっている。20代男性以外でも、30代以下は男性、女性ともにテレビ視聴時間が下がっており、やはり「若者のテレビ離れ」は進んでいるようだ。

 逆に、高齢者ほど長時間テレビを見る傾向があり、男性の70歳以上では平日、土曜、日曜の全てで視聴時間が5時間を超えている。現在テレビを支えているのは、高齢者と言って間違いはないだろう。

 とはいえ、いつの時代も文化は若者が中心となってつくるもの。これまでは、テレビが発信した情報が世の中のトレンドをつくり、それを若者たちが実需に結び付け、日本経済を下支えしてきた。その影響の大きさは計り知れない。家で通販番組を見る高齢者が増えるだけでは、テレビが元気だった頃の経済効果は期待できないだろう。その意味でも、やはり「テレビがつまらない」と感じる若者が増えることは、憂慮すべき問題である。

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暴力やエロの過剰な規制、どの番組の出演者も一緒でマンネリ

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