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ジャーナリストキャンプ報告「震災後の福島に生きる」

データジャーナリズムで検証する
フクシマの風評被害の虚実

データジャーナリズムチーム
【第7回】 2013年7月8日
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原発事故から2年以上経った今も、メディアをにぎわす風評被害。だが、実は福島県産農作物の消費は震災前とあまり変わっていない。風評被害の実態は?異業種混合チームが「データジャーナリズム」で挑んだ。(取材・文/データジャーナリズムチーム)

 東京電力福島第一原発事故の影響で、福島県産の野菜や果実には風評被害があった、そして、それは2年以上たった今も続いている――。そんなイメージを持つ方は、読者のみなさんにも少なくないだろう。

 実際、最近のインターネットに流れるニュース記事でも、「原発事故の風評被害に苦しむ農家」「風評被害の払拭に懸命」「農家の多くは風評被害を心配している」といった表現がすぐに見つかる。どれも、風評被害があることを前提に書かれている。

 だが、本当にそうだろうか?

福島県産野菜の異様な下落、
いったい何が?

 図1はGoogleが無償公開するデータ分析ツール〈Public Data Explorer〉で、福島県産野菜の平均価格や出荷量を他都道府県と比べ、バブルチャートと呼ばれるグラフで可視化したものだ。縦軸(Y軸)は全国平均価格との比較(100が全国平均)、横軸(X軸)は原発事故の5年前にあたる2006年時点の価格との比較(100が2006年時点)を、それぞれ表している。データは大消費地・東京の食を支える東京都中央卸売市場のウェブサイトで公開されている「市場統計情報」を利用した。

 この記事のために、特設サイトに動くバブルチャートを用意した。各バブルは産地の都道府県を示し、福島県産野菜の時系列的な動きを確認できる。バブルの大きさが出荷量を表し、色が濃いほど出荷量全国シェアは大きい。

 さて、福島県産野菜の動きは――?

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ジャーナリストキャンプ報告「震災後の福島に生きる」

 原発事故報道に埋もれた「フクシマ」のリアルに、百戦錬磨のジャーナリストたちが迫る。新聞協会賞受賞、朝日新聞「プロメテウスの罠」の依光隆明。「フクシマ論」で一気に注目を浴びた気鋭の社会学者・開沼博。地元東北を代表する地方紙、河北新報で気を吐く編集委員・寺島英弥。ネットの視点を持つ前ニコニコニュース編集長・亀松太郎。そしてデータジャーナリズムの第一人者・赤倉優蔵。5月、一斉に福島県いわき市に入り、グループを率いて競い合うように取材した彼らが、震災から二年を過ぎた被災地で見たものは。

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