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為替市場透視眼鏡

下落後の豪ドルに買い妙味復活
円転リスク通貨投資をリード

田中泰輔(ドイツ証券グローバルマクロリサーチオフィサー)
2013年7月17日
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 オーストラリア(豪)ドルは何年にもわたり、日本人にも世界の投資家にも選好され続けたが、ここ1カ月強、大きく売り込まれた。今年の初めには、米景気回復への信認とともに、安倍相場で沸き立つ日本で、豪ドルへの強気見通しが目立ったが、当欄は、世界的には豪ドル相場の上値は重いと強調した。

 豪ドルの性質は明確だ。一つは経常赤字を累積する借金国通貨。もう一つは乱高下しやすい資源価格に連動するリスク通貨。この性格上、海外マネーを引きつけるために高金利である。豪ドルは、内外景気が好調なときには自国金利高と資源高を材料に上昇し、景況悪化時には資金繰り悪化と資源安が相乗的に作用して急落しがちだ。

 その豪ドルが、2011~12年の景気鈍化で豪金利が低下しても資源価格が下落しても、売られなかった(図1、2参照)。ブラジルや南アフリカ共和国の他のリスク通貨が下落し、先進国では金融・債務問題にあえぐドル、ポンド、そしてユーロまでが買いにくかった。豪ドルはここでまだ高い金利、高い格付けが評価され、投資家の駆け込み寺のように買われ続けた。

 景気循環的に売られるべきときに売られなかった結果、金利、資源価格との対比で見て割高になった。投資家が買い続け、いつの間にかオーバーウエート(買い過ぎ)になった。こうして豪ドルは、割高感と買いポジションの重さに上値を抑えられ、下値は押し目買いに支えられ、1年ほど対ドルで1.02~1.06で膠着した。

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FX、外貨投資家のニーズに応えた為替投資家向けコラム。執筆には第一線のエコノミストを迎え、為替相場の動向を分析、今後の展望を予測する。

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