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山田厚史の「世界かわら版」

自民独走の参院選挙情勢
善人の不寛容が招いた野党分立

山田厚史 [デモクラTV代表・元朝日新聞編集委員]
【第40回】 2013年7月18日
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 増税で集めたカネが流用された復興予算、重要5品目を守れないTPP、原発は再稼働し海外にも売る……。政策は「突っ込みどころ満載」の自民党が21日の参議院選挙で大勝しそうな情勢だ。小粒の野党が互いを食い合う「弱者生き残り合戦」。自民独走を許す構造はそこにある。なぜ、反自民リベラルを一本化する選挙協力ができないのか明らかにしたい。

「変化」を感じさせる活動

 リベラル勢力の弱点は次の3点にある。

①敗北の美学。「したたかに勝つ」より「正しく負ける」を選ぶ政党。
②いい人たちの不寛容。細部の違いにこだわる内ゲバ体質。
③連合依存。企業エゴに傾斜する大企業労組に制約される方針。

 団塊世代の前後が担ってきた古い運動にありがちな欠陥ではないか。しみついた体質は、新陳代謝でしか変わらないだろう。新しい感性、新鮮な発想ができる人材が入ってこない限り運動は先細りになる。

 そんな思いで選挙を眺めていたら「これは変化だ」と感ずる動きをネットで見つけた。

 緑の党から全国区で出ている三宅洋平の活動である。

 「マツリゴトを面白くするのは全員参加だ」と、若者に政治を語り合うことを呼びかけている。「選挙フェス」と銘打ったイベントで全国を回り、1000人規模の集会を重ねるが、全国区の当確ライン100万票は遥か彼方だ。選挙期間に触れ合える人数は知れている。そこでイベントのネット配信だ。支持者がツイッターやフェイスブックに動画をアップしコメントを書き、転々流通させる。

 熱いメッセージやと腹の底に響く言葉が、ライブ画像に乗って拡散している。

 「俺はとことん頑張っているから、もう応援はいらないよ。次はあなたの番だ。何ができるか。友達や家族とじっくり話し合い、日本を少しでもいい方向に向けようよ」

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山田厚史 [デモクラTV代表・元朝日新聞編集委員]

やまだ あつし/1971年朝日新聞入社。青森・千葉支局員を経て経済記者。大蔵省、外務省、自動車業界、金融証券業界など担当。ロンドン特派員として東欧の市場経済化、EC市場統合などを取材、93年から編集委員。ハーバード大学ニーマンフェロー。朝日新聞特別編集委員(経済担当)として大蔵行政や金融業界の体質を問う記事を執筆。2000年からバンコク特派員。2012年からフリージャーナリスト。CS放送「朝日ニュースター」で、「パックインジャーナル」のコメンテーターなど務める。

 


山田厚史の「世界かわら版」

元朝日新聞編集員で、反骨のジャーナリスト山田厚史が、世界中で起こる政治・経済の森羅万象に鋭く切り込む。その独自の視点で、強者の論理の欺瞞や矛盾、市場原理の裏に潜む冷徹な打算を解き明かします。

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