国民の半数超にあたる約1300万台が走るスクーター大国の台湾。dk city社は電動のeスクーターも開発し、欧米を含めた海外展開を進めている
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 1987年に創業した同社は、元々は家具メーカーとして折りたたみ式ベッドを販売したり、ランニングマシーンなどフィットネス機器のOEM供給を手がけたりしてきた。現在、リチウムイオン電池そのものは韓国サムスンSDIやパナソニックから買い付けて、自社ではデザインやR&Dに注力して付加価値を高めようという戦略を採用している。

 この自転車も価格は10万円台後半と高めだが、「他社にはできない脱コモディティ商品で勝負をしている」(スノー・チェンCEO)。

 この他に電動スクーターのみならず、普通の自転車の前輪を、同社のオリジナルの電動ホイール「db Revo」に付け替えることで、自分だけの電動アシスト自転車をつくれるアイディア商品も海外に売り込んでいる。

 最後に、福祉用の電動車イスの開発・生産を足がかりに世界で大きなシェアを取り、そこからEV分野に展開しているのが「必翔電動汽車」だ。

必翔実業の開発した電動のミニトラックと、電動のミニEV。福祉用の電動カートで席巻したビジネスを足がかりに、その他の小型電動自動車に広げている
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 1989年に世界で初めて四輪電動カートを開発。これまで北米の病院や介護現場などを筆頭に、福祉用カートの分野でトップシェアを誇る。運転免許なしで簡単に操作できる電動カートは「ショップライダー」と名付けられ、日本でも販売されている。

 同社の売りは、リン酸鉄リチウムイオン電池を使ったバッテリーシステムを、いかに安全に作り上げられるかだという。

 新商品である2人乗りの小型EV「ACHENSA A100」は全長約2.1メートル。最高出力3キロワットの電動モーターを搭載しており、1回の充電で80キロ以上走行できるという。価格は1万ユーロ(約120万円)ほどで、まずは欧州市場に投入して、そこから電動カートに続くように世界展開を狙っているという。

 伍必翔・董事長は、「個別のセル(電池)が壊れても、システム全体では問題なく発電でき、発火や爆発を起こさないようにするのが特徴だ」と話す。福祉用カートというニッチ事業を足場に、今後は幅広いEVに商機を見い出していくという。