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憧れの街に住む! 東京・神奈川編

1200年の歴史を誇る寺を囲む街「調布市深大寺」

並木浩一 [ダイヤモンド社 編集委員]
【第14回】 2008年1月18日
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1200有余年の歴史を誇る寺院と、東洋一の規模をもつ植物園を取り囲むようにしてこの街はある。調布市深大寺。都下の散策の名所である寺と公園は、住民たちにとってのありあまる緑の環境でもあるのだ。

広大な緑を
中心に抱く街

深大寺
[深大寺] 深大寺そばで有名。神代植物園も併設されており、市民の憩いの場。

 この街に行ったことはなくとも、その名前だけは誰でも一度ならず耳にしたことがあるに違いない。調布市深大寺。天平年間に創設された我が国屈指の古刹であり、名物の深大寺そばでも知名度が高い。そして寺と隣り合せに位置する神代植物公園を加え、秋の行楽に絶好の都下の名所が完成する。

 しかしこの街は、決して浮ついた観光地ではない。訪れる人の多くは、寺や公園を取り囲むのが、落ち着いた住宅地であることを目にするだろう。駅から離れているため行楽客のほとんどはバスか車で訪れ、その街並みの中を歩いてみる人は稀である。街の中は常に静かで、堅実な人々の生活があることをうかがわせている。

 深大寺東町、深大寺南町、深大寺北町、そして深大寺元町。寺と公園を取り囲む、これらの街の住人にとって、その中心は自分たちの目と心を休ませる緑の環境にほかならない。年に数度訪れる人間が心ひかれる風景を、日常的に享受しているのがこの街の住人たちなのである。

 北に中央線、東と南に京王線、西に西部多摩川線。それぞれにほどよく離れ、環境は荒れずにすんでいる。都下の通勤圏にありながら、ここは武蔵野の自然を切り抜いて残すことができた、貴重な、憧憬に値する街なのである。

1200年の歴史
をもつ深大寺

 街の歴史は寺とともに始まっている。深大寺が開かれたのは奈良時代の733年。唐で修行し、帰国した満功上人が開祖と伝えられている。深大寺の名前は、水神・深沙大王にちなんだもの。これにはちょっとしたロマンがからんでいる。

 昔、この地の長者の一人娘がひとりの若者と恋におちた。反対した父親は娘を湖の中の小島に幽閉するが、若者は深沙大王の助けにより島に渡ることができ、2人はめでたく結婚したというのである。この2人の息子が満功上人であり、深沙大王に報いるために寺の名に戴いたというのが由来である。

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並木浩一 [ダイヤモンド社 編集委員]

1961年生まれ。青山学院大学フランス文学科卒、放送大学大学院修了、修士(学術)。編集者・執筆者として長年資格取得のテーマを手がけ、関連の著書に「最新 資格の抜け道」、共著に「『資格の達人」「税理士試験免除マニュアル」(いずれもダイヤモンド社刊)がある。


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