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三谷流構造的やわらか発想法

顔を上げて遠くを見つめよう!
~プチネット断食のススメ[4]

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第68講】 2013年9月5日
著者・コラム紹介バックナンバー
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スマートフォンでの画面競争 ~73平方cmのアート

 世界中のIT企業が、スマートフォンの画面を戦場に戦っています。より解像度の高い、省電力のデバイスを!より視認性・操作性の良いデザインを!と。

 iPhone5のRetina(網膜)ディスプレイは横5.9cm、縦12.4cmの73平方cm。解像度は640×1136ピクセルです。人間が網膜で捉えうる画素密度(*1)を超えたと称するこのディスプレイは2010年、1インチに326画素を列べてみせました(326ppi)。しかし、競合のAndroid端末であるHTC Oneは2013年2月、469ppiを達成し、ヒット商品となります。もちろんアップルも負けてはいません。この9月に出るというiPhone5Sでは、おそらく489ppiの次世代Retinaディスプレイ(*2)が投入されるのでしょう(外れたらすみません)。

画面デザインでも、お決まりのアイコン型、横短冊形、タイル型のほかにも、互い違いのものや、形が変わる「柔らかい」ものまで。現代のクリエイターたちが、魅力的な画面をつくるべく、その才能を存分に発揮(浪費?)しています。

 おかげで、このたった73平方cmが多くの命を危険に晒し、われわれの「発見する力」を低下させています。

*1 ただしこれはアップルが勝手に決めた、画面との距離10cmでの話。
*2 シャープの虎の子、IGZOディスプレイが採用されるか?

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三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

「三谷流構造的やわらか発想法」

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