ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
China Report 中国は今

その先に「日本の未来は見えない」のか
東京オリンピック招致成功、中国の反応

姫田小夏 [ジャーナリスト]
【第133回】 2013年9月13日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 2020年の夏季オリンピックとパラリンピックは、東京開催に決定した。北京五輪以来、3大会ぶりのアジアでの開催である。とはいえ、ここ上海での反応はいまひとつだ。日本人の歓喜の声や膨らむ期待は、いま筆者が過ごしている上海の市井には伝わってこない。

 そもそも、一部メディアが招致決定の瞬間を捉えた映像を流したものの、東京招致の成功は大々的には取り上げられてはいない。

 竹島問題を抱える韓国では、「東京五輪などボイコットすべきだ」と論じる現地メディアの主張が日本でも報道されたようだが、中国はある意味、大人の振るまいを見せているともいえる。

 そこで、中国語のインターネットサイトを覗いてみた。しかしながら、そのトーンは韓国ほど露骨ではないものの、祝賀を贈る声などほとんどなかった。

ひしひしと伝わってくる
「やっかみの声」

 「新浪体育」というサイトは、東京五輪招致の成功に「2020奥運縁何花落東京 金銭攻勢不可阻◎(開催地はなぜ東京に 金銭攻勢遮れず、◎の文字は手偏に当)」と題した記事を掲載した。

 記事の冒頭は、招致成功をまるで金で買ったかのような、招致予算の批判から始まる。

 「東京は五輪招致のために500~600億円も投下した。米ドルにして6億ドルである。マドリードとイスタンブールは4億ドルにとどめたにもかかわらず、だ」

 ちなみに2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会公式ホームページによれば、投下した費用は75億円(8330万ドル)だ。この記事では原発汚染水処理対策費の470億円を招致予算とみなした可能性がある。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

姫田小夏 [ジャーナリスト]

ひめだ・こなつ/中国情勢ジャーナリスト。東京都出身。97年から上海へ。翌年上海で日本語情報誌を創刊、日本企業の対中ビジネス動向を発信。2008年夏、同誌編集長を退任後、「ローアングルの中国・アジアビジネス最新情報」を提供する「アジアビズフォーラム」主宰に。語学留学を経て、上海財経大学公共経済管理学院に入学、土地資源管理を専攻。2014年卒業、公共管理修士。「上海の都市、ビジネス、ひと」の変遷を追い続け、日中を往復しつつ執筆、講演活動を行う。著書に『中国で勝てる中小企業の人材戦略』(テン・ブックス)、共著に『バングラデシュ成長企業 バングラデシュ企業と経営者の素顔』(カナリアコミュニケーションズ)。

 


China Report 中国は今

90年代より20年弱、中国最新事情と日中ビネス最前線について上海を中心に定点観測。日本企業の対中ビジネスに有益なインサイト情報を、提供し続けてきたジャーナリストによるコラム。「チャイナ・プラス・ワン」ではバングラデシュの動向をウォッチしている。

「China Report 中国は今」

⇒バックナンバー一覧