――ヨーロッパ型のカジノは、具体的にどんなところなのですか。

 スイスは世界的に人気のある観光地なので、観光名所となっているカジノもたくさんあります。グランカジノ・ルツェルンは、ピラトゥス山を背景にした湖畔のほとりという風光明媚なロケーション。ナイトバー、カフェ、レストランなどが併設されています。

 収益の柱はゲーム部門(スロット、テーブル)とそれ以外のIR施設の2つ。ゲーム部門の収益は8割がスロットゲーム、2割がテーブルゲームです。ノンゲーム部門も小さくはありません。

 ラスベガスの大型カジノは、ホテルなどの観光施設が利益の8割方を稼ぎ出しており、実はゲーム部門よりも大きいですが、スイスカジノのような中規模な施設はその割合が半々くらい。ROI(投資収益率)はかなり高いです。実は、ノバルティス(製薬会社)やクレディ・スイス(銀行)よりも高いROIを実現しているんですよ。なかには、大企業のスポンサーがついているカジノもあります。

カジノ解禁で先行したスイス
2005年には法規制の一元化へ

――スイスはどのような経緯を辿って、カジノを現在のような観光産業の1つにできたのでしょうか。

 もともとスイスでもカジノは禁止されていましたが、観光産業の活性化を目指す政府が、1990年代に入るとカジノ解禁に動き出しました。外国のカジノでお金を使う旅行者が増えたことにより、国内から流出したマネーを呼び戻すことも目的の1つでした。

 1993年にカジノの認可を問う国民投票が行われ、98年に国会で議決されました。これにより、2000年にカジノが正式に認可され、2002年に国内初のカジノがオープンしたのです。