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「デジタルな日常」を生きる

コードは、あらゆる分野の「夢」を
実現するための方法

松村太郎 [ジャーナリスト・著者]
【第7回】 2013年11月13日
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 すでに「Life Is Tech」などが中学生・高校生のためのITキャンプやプログラミングスクールに取り組んでいる。こうした動きをさらに学校の中から加速させるにはどのようにすれば良いか、という方法として、高校を作りその中でのコード教育を組み込む形での教育を行おうと発想したのがきっかけだ。

 また、日本の学校や家庭では、生徒とデジタルとの関係性について後ろ向きな議論が多いことも、気になっていた点だった。通信制高校であることから、Google Appsを前提にキャンパスをデザインすることにした。そのためインターネットの中に高校がある、ネットが前提の環境で学びを進めることになる。

 その中でも、生徒同士が一緒に学んでいる感覚を作り出す大きなツールが、ソーシャル機能を備える「Google+」だ。高校での学びを始める前に、どのようにしてツールを使いこなすか、コミュニケーションを行っていくか、トラブルの経験や解決といった、リテラシー教育も学校として目を背けず、正面から取り組んでいくことになる。

読み、書き、そろばん、コード

 コードアカデミー高校で目指しているのは、コンピュータやネットワークを核とした新しい学習のスタイルを実践することであり、その中核にあるのが必修となるコード教科だ。初期は、セガのエンジニアである平山尚氏が開発したプログラミング言語「Sunaba」からスタートするカリキュラムを作っている。

 同言語は英語だけでなく日本語でも開発することができ、コードを書くことへのハードルをより下げることができる。またモダンな言語と比較してシンプルで、問題の解決方法により創意工夫を行うことで「コード脳」を育てることを目的としている。

 また平山氏が作成したSunabaのウェブサイトには、「何もかもを自作せねばならない状況において自分のスキルを再確認したい人」にも薦めており、すでに既習の生徒にとっても、力試しの場にもなる。

 コード必修の高校を作るというと、「普通科高校として設立するのはなぜですか?」と聞かれることが多い。

 その問いに対しては、「コードが専門の技能ではなく、一般的な能力になるから」と応えている。コードアカデミー高校では、コード教科は必修だが、必ずしもキャリアとしてプログラマーやソフトウエア・エンジニアになる必要はない。より一般的な知識・教養として、コードを位置づけようとしている。

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松村太郎
[ジャーナリスト・著者]

まつむら・たろう/1980年生まれ・米国カリフォルニア州バークレー在住のジャーナリスト・著者。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。近著に「スマートフォン新時代」「ソーシャルラーニング入門」など。

「デジタルな日常」を生きる

スマホ、SNSなど、毎日の暮らしに欠かすことのできなくなったネット環境とデジタルツール。その一方で、セキュリティやプライバシーの問題、ツールへの依存、ネットコミュニティとの関わり方など、日々新たな問題が現れ、状況は変化している。私たちは「デジタルな日常」をどう生きていけばいいのか、米国シリコンバレー在住の記者が、生活者の目線で解説する。

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