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「引きこもり」するオトナたち

全員役員、全員ニートの「NEET株式会社」
参加者がひきこもり大学と連携し「ニート学部」開催

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第175回】

 最近、株主の取締役全員がいわゆる“ニート”と呼ばれる若年無業者の会社「NEET株式会社」(仮称)が発足するとして、メディアで話題になっている。

 報道によれば、10月30日の会社発足の押印式には、175人の取締役予定者のうち、100人余りが出席。11月21日に同社は登記されて、会社が設立される運びだという。

中学3年から不登校になりながら
「NEET株式会社」の取締役へ

 そんな参加者の中に、引きこもり当事者の発案で始まった「ひきこもり大学」と連携し、自分の今後の生き方を模索している人がいる。「NEET株式会社」(仮称)の取締役予定者の1人である、高橋優磨さん(25歳)だ。

 高橋さんは、大学卒業後、ルームシェアの生活を始めた今年4月頃、面白い生き方をしようと思ってネットで検索しているうち、この会社の企画がアップされているホームページを見つけ、エントリーした。

 元々、就職活動をしてきて、大手法人の事務職に内定をもらっていたものの、「このまま就職しても、つまらない大人になりそうな感じもあったので…」と、内定を辞退した。

 昔から漠然と、ゼロから仕事を創り出す起業的なことをしたいとも思っていた。

 高橋さん自身、不登校経験者だ。

 中学3年のときから、学校に行かなくなった。高校を受験することもなく、3年間、高校には1日も通っていない。

 「高校に行っても仕方がないと思ってました。アルバイトと高卒認定の勉強をしていたというと響きがいいですけど。実際は、グウタラ生活もしていました。誰かに誘われないと、自分から外には出ていかないタイプなので…。引きこもり気質は結構持っています」

 これまで経験したアルバイトは、ラーメン屋の厨房や宅急便の配達。このときに貯めたバイト代の貯金をいまは切り崩して生活している。

 「大学に入る前、専門学校に通っていたのですが、辞め癖がついていたのか、1年で中退しました。大学時代も、1年生の終わり頃、退学まではいかなかったですけど、通えなくなりまして…。ただ、たまたま先輩方が相談に乗ってくれて、“いま休学しても意味がないんじゃない?”などとアドバイスしてくれたんです。大学へ行ってみたら、再び通えるようになりました。先輩方の影響や、ゼミのメンバーがとても優しい人たちで、そこが居やすかったから、何とか行けた感じがします」

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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