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岸博幸のクリエイティブ国富論

医薬品ネット販売をめぐり官僚が暴走か
薬事法改正法案の手続き面での重大な瑕疵

岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]
【第247回】 2013年11月15日
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 医薬品のネット販売を規制する薬事法改正法案が、自民党内の正式な手続きを経て了承され、次いで閣議決定もされました。一見すると正式な手続きを経て今臨時国会に提出されるように見えますが、それは法案完成後の提出に至る過程だけです。法案の中身の決定までの過程に注目すると、官僚の暴走と言って差し支えないくらいの厚労省の杜撰さが目につきます。

霞ヶ関での政策決定や法制定の作法

 通常、政府の各省庁が新法の制定や法改正を行なう場合、そこで実現しようとする政策の中身について、民間有識者で構成される審議会などの場で検討した上で、具体策を決定します。

 もちろん、審議会などのメンバーは官僚が選んだ政府寄りの学者や財界人などで構成されますし、大抵の審議会では、そこに提出される資料や議事進行のシナリオもすべて官僚が用意しています。

 即ち、審議会などでの議論は、基本的には官僚によるお手盛り感満載の出来レースなのですが、それでも、表面的には民間有識者の意見を拝聴しつつ法案の内容を決めたという体裁は整えられるので、官僚だけで独善的に決めたことにはならないのです(ちなみに、審議会などの答申の形で法案の中身が決まったら、パブリックコメントを募集して広く国民の意見も聞いたという体裁を取る場合も数多くあります)。

必要なプロセスを完全に飛ばした
厚労省官僚の杜撰さ

 こうした手続き的な面から今回の薬事法改正法案の中身の決定に至るプロセスを見ると、所管官庁である厚労省の異常なまでの杜撰さが目につきます。

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岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

1986年通商産業省(現経済産業省)入省。1992年コロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得後、通産省に復職。内閣官房IT担当室などを経て竹中平蔵大臣の秘書官に就任。不良債権処理、郵政民営化、通信・放送改革など構造改革の立案・実行に関わる。2004年から慶応大学助教授を兼任。2006年、経産省退職。2007年から現職。現在はエイベックス・マーケティング株式会社取締役、エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社顧問も務める。

 


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