「リンクトイン」(Linkedin)というサービスの名前を聞いたことがあるだろうか。ビジネス向けに特化した巨大SNSで、米国では今やFacebookに次ぐメジャーな存在となっている。約2億5900万人のユーザーを抱える巨大なプラットフォームの中では、日夜ビジネスチャンスを求めるプロフェッショナルたちの「出会い」が生まれ続ける。グローバルな展開を続けるリンクトインが日本語サービスを開始してからまだ日は浅いが、足もとでユーザー数は順調に増え続けているようだ。リンクトインはアジアの要となる日本市場で、どんな戦略を練っているのか。リンクトイン・ジャパン株式会社を率いる若きリーダー、杉本隆一郎・日本オフィス代表代行に聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン 小尾拓也)

Facebookに次ぐメジャーなSNSに
日本で「LinkedIn」はどう戦うか?

すぎもと・りゅういちろう
リンクトイン・ジャパン株式会社 日本オフィス代表代行。1975年生まれ。静岡県出身。上智大卒。タイタス・コミュニケーションズ(現ジュピターテレコム)、MTVジャパン、楽天株式会社で人事職に従事する。楽天では同社が海外進出を見据えるなか、海外経験者を中心に幹部候補人材の採用に携わる。2012年1月にリンクトイン日本法人の立ち上げに参加、人事マネジャーを務める。今年4月より現職。

――リンクトイン(LinkedIn)は、今や米国でFacebookに次ぐメジャーなSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)と言われ、Fortune500の全企業の経営陣が会員登録し、日本でも注目されていると聞きます。ワールドワイドでのサービス開始はいつですか。また、現状はどうなっていますか。

 米国シリコンバレーでのサービス開始は2003年5月、ちょうどインターネットがビジネスシーンに積極的に用いられ始めた頃です。リンクトインは、オンラインでビジネスパーソン同士をつなげようと、リード・ホフマンを中心に5人の創業メンバーによって開発された、ビジネスに特化したSNSです。

 我々のミッションは、世界中のビジネス・プロフェッショナルの生産性を高め、成功させること。その目標と忠実に向き合いながら、この10年間で世界20以上の言語に対応し、ユーザー数は約2億5900万人に増えました。

 それに伴い企業規模も拡大しています。2011年に上場し、現在世界26拠点に約4800名の社員がいます。2013年度第3四半期には、総売上高が前年同期比56%増、約3億9300万ドルとなりました。

――日本ではいつサービスを開始したのですか。また、最近のユーザー動向はどうなっていますか。

 サービス開始からしばらくユーザー分布は北米が大多数でしたが、今ではその割合が半分を切り、世界共通のビジネス・プラットフォームとなっています。日本法人は2011年夏に立ち上がり、日本語対応のサービスが始まったのは同年10月から。当初35~40万人だったユーザーは、お陰様で順調に増え続け、足もとで90万人以上となっています。