ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
経済は世界史から学べ!
【第3回】 2013年11月29日
著者・コラム紹介バックナンバー
茂木誠 [駿台予備学校 世界史科講師]

”お金の価値は「信用」で決まる!”
原価約20円の紙きれが「1万円札」になる理由

1
nextpage

本日のテーマは「お金」です。お手元の1万円を手にとってよく見て下さい。印刷されたただの紙ですね。1万円札の原価は、約20円です。20円の紙きれを、私たちは1万円だと思い込まされているわけです。なぜ、こんなことが可能なのでしょうか。お金(紙幣)の歴史を見ていきましょう。

世界最初の紙幣は、国ではなく、
金融業者が作った

 「お金」の価値はどうやって決まるのでしょうか。たとえば、金貨・銀貨なら「このコインは金何グラムなので○○円」と重さで価値が決まります。

 ところが紙幣、たとえば1万円札などは、ただの紙きれに「1万円」と書かれてあるだけですね。原価にしてみると、約20円です。何がこうした価値を保証するのでしょうか。それは発行者の「信用」です。

 民間の金融業者が、金銀の預かり証として発行したのが紙幣の始まりです。金銀をたくさん持っている金融業者が発行するため、信用されたわけです。

 これが社会に流通してくると、政府がこれを真似して紙幣を発行しようとします。「この紙幣は○○円であ~る。信用せよ」と、政府がお墨つきを与えるわけです。世界最初の紙幣は北宋の「交子」です。内陸の四川で発行されました。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
どうすれば、売れるのか?

どうすれば、売れるのか?

木暮太一 著

定価(税込):本体1,500円+税   発行年月:2017年4月

<内容紹介>
売れるものには、法則がある!ヒット商品・話題のサービス、人気コンテンツ、行列のできる店…似たように見えるのに、なぜ売れるものと売れないものがあるのか?著書累計150万部、リクルート×サイバーエージェント×富士フイルムで学んだ、センスに頼らず、繰り返し人の心を動かす究極のメソッド。

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍

(POSデータ調べ、4/16~4/22)



茂木誠(もぎ・まこと) [駿台予備学校 世界史科講師]

駿台予備学校世界史科講師。
「東大世界史、難関国立大世界史」等の講座を担当。映像を駆使したストーリー仕立ての講義は、「歴史の流れ」がわかると大好評。予備校の東大受験クラスから初学者まで、あらゆる学力の生徒を教えるテクニックがある。時事問題を歴史的な切り口から考察する『もぎせか館ブログ』を運営するブロガーとしての顔も持つ。

 


経済は世界史から学べ!

本連載は「世界史というレンズ」を通して、経済をより深く理解するというアプローチをとったものです。
経済(お金)に関する事柄は、ある日突然生まれたものではなく、歴史的な必然性を持って生まれます。
ゆえに、その歴史の必然性を知ることで、経済をより深く理解することができるのです。
増税、TPP、円高、デフレ、バブル、国債、恐慌etc。
「そのとき、何が起こっていたのか」という歴史の流れを知ることで、経済の「なぜ」「どうして」がスッキリわかるようになります。
著者は、駿台予備校講師の茂木誠氏。「東大世界史」「難関国立世界史」等の講座を担当する実力派です。
歴史の流れをわかりやすく、そして深く理解させるプロフェッショナルが、「経済を世界史から学ぶ」という試みに挑戦します。

「経済は世界史から学べ!」

⇒バックナンバー一覧