SPORTS セカンド・オピニオン
【第85回】 2010年1月5日
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相沢光一 [スポーツライター]

大学スポーツは学生獲得に絶大な効果
伝統校が勝てない時代の背景

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 ちなみに上武大の監督は花田勝彦氏、城西大の監督は櫛部静二氏。早大の渡辺康幸監督とともに93年の早大総合優勝時のメンバーである。新興勢力は名門大学で実績を残した人物を指導者に迎え、貪欲に強化を図っているのだ。

 しかし、そうした話題も霞んでしまうほど、今回も際立った存在感を示したのは「東洋の魔神」こと柏原である。小田原でたすきを受けた時点でトップを行く明大とは4分26秒もの差があった。それを追いつき、さらに2位に3分以上の差をつけた。タイムは自身が昨年作った区間記録を10秒更新する1時間17分8秒。区間2位(山梨学院大・大谷康)が1時間21分16秒だから4分以上も速い。ひとりだけ次元の異なる走りを見せたのである。

 柏原の凄さはスタートから攻めの走りをし、それを最後まで持続させてしまうことだ。並の選手ならつぶれてしまうオーバーペースでもつぶれない。エンジンが違うのだ。

箱根駅伝は大学名を
アピールする絶好の機会

 ところで、昨年の総合優勝効果で今年の東洋大への入学志望者が大幅に増えたそうだ。少子化により大学全入時代が来たといわれる今、どこの大学も入学志望者を集めるので必死だ。その意味でも柏原は東洋大に多大な恩恵をもたらしたことになる。

 東洋大の躍進はもとより城西大、上武大などの新興勢力の台頭も、明大、青学大の復活も、早大、中央大、駒沢大などの常連校が強さを維持しようと懸命なのも、この流れの中にある。30%近い視聴率の箱根駅伝(昨年の平均視聴率は往路27.9%、復路27.2%。今回もそれに匹敵する数字が出るはずだ)は大学名をアピールする絶好の機会。だから、どの大学も強化に力を注いでいるのである。

 箱根駅伝ほどアピール度は高くないものの、他の競技でも多くの大学が強化に努めている。

今年度の主要競技の上位成績を見てみよう。

●全日本大学野球選手権
優勝=法政大、準優勝=富士大、ベスト4=創価大・関西国際大

●明治神宮野球大会
優勝=立正大、準優勝=上武大、ベスト4=明治大・仏教大

●サッカー全日本大学選手権(現在開催中)
決勝進出=明治大・福岡大、ベスト4=関西大・駒沢大

●ラグビー大学選手権(現在開催中)
決勝進出=東海大・帝京大、ベスト4=慶応大・明治大

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相沢光一 [スポーツライター]

1956年埼玉県生まれ。野球、サッカーはもとより、マスコミに取り上げられる機会が少ないスポーツも地道に取材。そのためオリンピックイヤーは忙しくなる。著書にはアメリカンフットボールのチーム作りを描いた『勝利者』などがある。高校スポーツの競技別・県別ランキングをデータベース化したホームページも運営。 「高校スポーツウルトラランキング」


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