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宅森昭吉の景気の「気」を読む

五輪にヒントを得た力道山の知恵
プロレスから見た日本経済史

宅森昭吉 [三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミスト]
【第4回】 2013年12月25日
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1964年の東京オリンピックが決まったのは1959年。当時プロレスの大スターだった力道山はオリンピックにヒントを得て『ワールドリーグ戦』を実現させ、プロレス人気を復活させた。その後のプロレスの動きや企画は、日本経済の動きを反映したものともいえる。最近では、総合格闘技に転身して辛酸をなめた元横綱・曙が老舗団体・全日本プロレスの三冠王者になった姿は、日本経済の復活とダブって見える。

マインド刺激効果大きい
2020年の東京オリンピック

 12月12日に「今年の漢字」として、五輪の「輪」が選ばれたことは、2020年東京オリンピック開催決定が人々に大きくインパクトを与えたことを示唆する現象だろう。

 9月7日に2020年の夏のオリンピックが東京開催と決まったことは、7年後の新たな中期的な目標を日本人が持つことになり、景気にとってプラスに働きそうだ。

 ちなみに、1964年の東京オリンピックの決まった1959年5月末の日経平均株価は前月比+7.7%上昇した。1959年5月は58年6月の景気の谷から1年弱であり、その後の景気拡張は61年12月の山まで約2年半続いた。

 今回2020年の東京オリンピックが決まった2013年9月は2012年11月とみられる景気の谷から1年弱である。13年9月末の日経平均株価は前月比+8.0%上昇した。景気局面や株価の動きは59年とよく似ている。今回は、消費増税による一時的落ち込みを乗り越え、前回同様に息の長い景気拡張が続く下支え要因のひとつとしてオリンピックに期待したい。

五輪をヒントにした
力道山の企画の成功

 実は、このオリンピックの決定を自らのビジネスに見事に活かしたのが、プロレスであることはあまり知られていない。

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宅森昭吉 [三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミスト]

たくもり・あきよし/三井住友アセットマネジメント 理事・チーフエコノミスト。1957年東京生まれ。1980年3月慶應義塾大学経済学部卒業、同年4月三井銀行(現、三井住友銀行)入行。調査部、市場営業部などを経て94年11月さくら証券チーフエコノミストに。2001年4月さくら投信投資顧問チーフエコノミスト、02年12月三井住友アセットマネジメント、チーフエコノミスト、12年4月1日より現職。主な著書に『ジンクスで読む日本経済』(東洋経済新報社)、「日本経済『悲観神話』はもういらない」(中央公論新社)など。内閣府「景気ウォッチャー調査研究会」委員、日本経済研究センター「ESPフォーキャスト調査委員会」委員、景気循環学会・常務理事も務める。


宅森昭吉の景気の「気」を読む

景気を決めるものは何でしょうか。消費動向、企業の設備投資、海外の経済状況……。いろいろありますが、大切なのは景気の「気」。三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミストの宅森昭吉さんが、難しい経済指標だけではなく、プロ野球の日本シリーズの組み合わせ、ヒットしたテレビドラマ、天候などなど、社会の森羅万象の動きから、景気の現在とこれからを読み解きます。

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