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エコカー大戦争!

増税トリプルパンチとTPPの「こじつけ」が影響!?
本当に“日本の誇り”軽自動車は消えてしまうのか

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第170回】 2014年1月6日
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スズキ「ハスラー」記者発表会(2013年12月24日、東京・ベルサール新宿)。記者の質問には鈴木修会長兼社長ひとりで対応した Photo by Kenji Momota

「ミスター軽自動車」独演会
鈴木修会長兼社長が「本当に伝えたいこと」

 「2014年最初の記事は、軽自動車の将来について書こう」

 そう決めて、筆者は下準備を進めていた。

 だが、「スズキ」の鈴木修会長兼社長(83)を目の前に、気持ちが揺らいだ。いつものように、まるで大御所の落語家にも似た、場の雰囲気をやんわりと一変させるような語り口。だが、言葉の節々に、武者が「最後の大きな戦い」に挑むような心の叫びを感じた――。

 昨年のクリスマスイブの午前10時半。JR新宿駅から少し離れたイベントスペース「ベルサール新宿グランド」には、200人近いマスコミ関係者が詰めかけていた。ここでスズキは「アクティブなライフスタイルに似合う軽クロスオーバー」と銘打った新型車「ハスラー」の記者発表会を開催。舞台には鈴木氏を中心に、左手に国内営業本部長で副社長の田中実氏、右手に四輪技術本部長で副社長の本田治氏が並んだ。

スズキの軽自動車はプラットフォームを共有。「ワゴンR」、「MRワゴン」、「スペーシア」に続き、写真の「ハスラー」も Photo by Kenji Momota

 「ハスラー」のボディサイズは、全長×全幅×全高=3395×1475× 1665(mm)、ホイールベースが2425mm。プラットフォームは「ワゴンR」など、スズキの主力の軽自動車と共有する。エンジンは軽自動車の規定である、排気量660ccの直列3気筒ガソリン車。また、悪路の走破性を上げるため、タイヤサイズを「ワゴンR」より1インチ大きい15インチとし、最低地上高も上げた。

 そして、四輪駆動仕様車では軽自動車初採用となる、ブレーキ操作なしで下り坂を時速7kmの一定速で走行するヒルディゼントコントロール、また、ぬかるみからの脱出でトラクションを最適化するグリップコントロールを搭載。この他、近赤外線による衝突被害軽減ブレーキのレーダーブレーキサポートを採用している。

 さらに、遊びのシーンを演出する、キャンプ、フィッシング、サーフィン、そしてスノーボード&スキー等のオプションパッケージを用意した。スズキは「ハスラー」を、先の東京モーターショーで参考出展。その際、来場者から早期販売を望む声が多く、発売を2014年1月8日とした。月販目標は5000台である。

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桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


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