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スマートフォンの理想と現実

相性がいいスポーツと通信・放送テクノロジー
W杯や東京五輪を10倍面白くする技術の実現度は?

クロサカタツヤ [株式会社 企/株式会社TNC 代表]
【第63回】 2014年6月18日
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 2014 FIFAワールドカップブラジル大会が始まった。日本時間の15日朝に行われた日本代表の初戦は、残念ながらコートジボワールに惜敗したが、まだグループリーグは2試合を残している。なんとか立て直して、少しでも長く(できれば最後まで)ブラジルの大地でプレーを続けてほしい。

 今回のワールドカップは、世界的にスマートフォンやSNSの普及が進んだ結果、試合そのもののクリップ映像も含め、ワールドカップに関連する様々な情報やコンテンツが、ネット上を駆け巡っている。ネットを介して、ここまでワールドカップを「空気のよう」に楽しむ状況は、前回・前々回には見られなかった。これは大きな変化だ。 

 また、ワールドカップを題材にした、通信や放送領域での新たな取り組みも、これまで以上に注目されている。例えばNHKは、4Kに続く高画質映像の8Kスーパーハイビジョンによるパブリックビューイングを行っているほか、NTTと共同で日本・ブラジル間のIP網による8K伝送の実証実験を行っている。 

 スポーツとICTは、もともと相性が良い。スポーツがコンテンツの中でも「強い」ものであるのと同時に、スポーツの楽しみ方やスポーツビジネスが、ICTによって一層強化されるからだ。さらにはソリューションの実験室として、より高度な技術を社会にアピールする好機でもある。

 そう考えれば、2020年東京五輪は、私たち日本の経済社会が勝ち得た、デモンストレーションの絶好の機会ということになる。では私たちは2020年に向けて、どんな準備をしていけばいいのか。

 実はそのヒントは、2010年に策定した、2022年FIFAワールドカップ日本招致構想に詰まっている。開催自体は残念ながらカタールに決まったが、ここで検討された内容は、いまでもまったく色褪せない。

 実は私自身も、この招致委員会の中の人(ICTコンサルタント)として、構想のとりまとめをお手伝いした。そんなわけで、やや手前味噌ではあるのだが、ワールドカップの開催を踏まえ、改めてここでその内容をご紹介したい。

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クロサカタツヤ[株式会社 企/株式会社TNC 代表]

1975年生まれ。慶應義塾大学・大学院(政策・メディア研究科)修了後、三菱総合研究所にて情報通信分野のコンサルティングや国内外の政策調査等に従事。その後2007年に独立し、現在は株式会社企(くわだて)代表として、通信・メディア産業の経営戦略立案や資本政策のアドバイザー業務を行う。


スマートフォンの理想と現実

2011年はスマートフォンの普及が本格化する年になる…。業界関係者の誰しもがそう予感していた矢先に発生した東日本大震災は、社会におけるケータイの位置づけを大きく変えた。しかし、スマートフォンの生産に影響が及びつつも、通信事業者各社はその普及を引き続き目指し、消費者もまたそれに呼応している。震災を受けて日本社会自体が変わらなければならない時に、スマホを含むケータイはどんな役割を果たしうるのか。ユーザー意識、端末開発、インフラ動向、ビジネスモデル等、様々な観点からその可能性と課題に迫る。

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