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「やめたいのに抜け出せない」と親たちの悲鳴が噴出
今どきのPTAはなぜかくも厄介で憂鬱になったのか?

小川 たまか
2014年7月4日
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「PTA」という言葉自体に、いいイメージを持っている人は少ないかもしれない。一昔前までは、子どもに健全さを強いる堅苦しい組織であるとフィクションで描写されることもあった。また、最近では保護者同士で窮屈なコミュニケーションを取らなければならない場というイメージを持つ人もいるだろう。現代において、PTAの運営に対する疑問や不満がそこかしこから聞こえるが、その中で「PTAを改革しよう」という意識が強まっていることがわかる。日本のPTAが抱える課題と求められる改革について、保護者や専門家の意見を交えながら、考察してみたい。(取材・文/プレスラボ・小川たまか)

「ぬけられない」「恐怖でしかない」
今どきPTAを巡る保護者の疑問や不満

 今年6月に発売された『PTAをけっこうラクにたのしくする本』(大塚玲子/太郎次郎社エディタス)は、保護者らに広く取材やアンケートを行い、PTA(Parent-Teacher Association)の現状と課題点、その解決策を提示した一冊だ。この本の冒頭では、保護者たちのこんな悲痛な声が紹介されている。

 「シングルマザーで、出張や休日出勤も当たりまえ。忙しくて授業参観にも参加できないのに、無記名投票で役員(委員)に選ばれました」

 「SAD(社会不安障害)という病気です。PTAは恐怖でしかありません。免除には病気を公表しなければならない。どうして他人にそこまで恥をさらさなければいけないのか?」

 「役員を引き受けられないという方の手紙を、役員で回し読みしたことがあります。個人の事情をさらさなければいけないほど、PTAは重要でしょうか」

 PTAは、言わずと知れた学校ごとに組織される社会教育関係団体である。保護者と教師が学校教育について考える場や行事を共にすることで、子どもがより学びやすい環境をつくることが本来の目的だ。かつて、自分の子どもが通う学校のPTAで会長などの重職を務めることが、保護者たちにとってステイタスだった時代もあった。

 しかし、今や「PTA」という言葉自体に、いいイメージを持っている人は少ないかもしれない。時代は変わりつつある。保護者のライフスタイルが変わり、子育てや教育の現場が変化しつつある現代において、PTAに対して保護者同士で窮屈なコミュニケーションを取らなければならない憂鬱な社交場、というイメージを持つ人も少なくない。

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