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岸博幸のクリエイティブ国富論

内閣改造で本当に政策は進化するのか
保守内閣で注目すべき“2人の改革派閣僚”

岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]
【第274回】 2014年9月5日
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 安倍政権が内閣改造を行ないました。安倍首相は改造後の会見で、「諸政策をさらに大胆かつ力強く実行するため内閣改造を行なった」、「引き続き経済最優先でデフレ脱却と成長戦略の実行に全力を尽くす」と発言していますが、本当にそうなるのでしょうか。

1年程度のショートリリーフの内閣?

 こうした安倍首相の力強い言葉とは裏腹に、新聞報道では、石破、谷垣といった来年の自民党総裁選で、かく乱要因になり得る人を取り込んだといった評価もあります。官邸の内部や周辺の様々な人から情報収集する限り、やはりそうした要素が大きいと言えそうです。

 実際、それらの人の内閣改造に対する評価を聞くと、

 「攻めより守り、政策より政治を優先した内閣改造だ」

 「今回の内閣改造の意義は、早期の衆院解散・総選挙がなくなったこと。党の側も含め重厚な体制になったが、衆院選を戦う体制ではない」

 「今回の内閣の布陣は一年程度のショートリリーフではないか。衆院選前にまた内閣改造を行なって、小渕さんなど選挙向きの人を幹事長に据えるのでは」

 「今回の内閣では政策を大胆に進めるというより、当面の課題を淡々とこなすだけになるのでは」

 といった声が目立ちます。

 もちろん、谷垣氏や二階氏といった中国に人脈のある大物を党三役に起用したことで、日中関係はある程度改善するでしょうし、集団的自衛権の問題への対応(法改正)の準備も淡々と進むでしょうから、外交・安保関係はある程度動くと予想できます。

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岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]

1986年通商産業省(現経済産業省)入省。1992年コロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得後、通産省に復職。内閣官房IT担当室などを経て竹中平蔵大臣の秘書官に就任。不良債権処理、郵政民営化、通信・放送改革など構造改革の立案・実行に関わる。2004年から慶応大学助教授を兼任。2006年、経産省退職。2007年から現職。現在はエイベックス・マーケティング株式会社取締役、エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社顧問も務める。

 


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