ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
三谷流構造的やわらか発想法

アリババを25兆円企業にした
「大フリーミアム」モデルは、競合と何が違うのか?
~「ビジネスモデル全史」【特別編1】

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]
【第96講】 2014年10月2日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

15年でトヨタを超えた
ジャック・マーの阿里巴巴集団

 2014年5月の上場申請から4ヵ月後、ジャック・マー率いる阿里巴巴集団(アリババ・グループ、以下企業名としては阿里巴巴集団を使用)はニューヨーク証券取引所への上場(*1)を果たしました。その特異な企業統治形態、中国における情報公開の不足などのマイナス要因を撥ねのけ、株価は公募価格(1株68ドル)を大きく上回る1株94ドルに達しました。

時価総額25兆円(2300億ドル)。トヨタ自動車のそれ(22兆円)を超える、超巨大企業の誕生の瞬間でした。これを超える企業は、グーグル、アップル、マイクロソフト、P&G、ウォルマート、ネスレなど20社に足りません。

 1999年3月の創業からわずか15年で、阿里巴巴集団はどうやってこの高みに登り詰めたのでしょうか? その「ビジネスモデル」は、これまでのプレイヤーたちとどう違っていたのでしょうか? なぜジャック・マーにはそれが実現できたのでしょうか? そしてそれを取り巻く競争とは!

 9月18日発刊の『ビジネスモデル全史』では、阿里巴巴集団の成功と中国市場を舞台にした競争を詳しく解説しています。

・ジャック・マーの阿里巴巴集団。巨大「無料モデル」で中国市場制覇(226頁~)
・現代版三國志:阿里巴巴に百度(バイドゥ)とテンセントが挑む(241頁~)

 この第96講では、これらをご紹介することにしましょう。

*1  2007年に香港市場にいったん上場したが、株式公開買付けにより2012年、上場を廃止した。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

三谷宏治 [K.I.T.虎ノ門大学院主任教授]

1964年大阪生まれ、福井育ち。小1のとき読書と読みかじりを人に教える快感に目覚め、駿台予備校では教えることの技術に衝撃を受ける。東京大学 理学部物理学科卒業後19年半、BCG、アクセンチュアで戦略コンサルタントとして働く。2003年から06年までアクセンチュア 戦略グループ統括。途中、INSEADでMBA修了。
2006年から教育の世界に転じ、社会人教育と同時に、子どもたち・親たち・教員向けの授業や講演に全国を飛び回る。「決める力」「発想力」と「生きる力」をテーマに毎年8000人以上と接している。現在K.I.T.(金沢工業大学)虎ノ門大学院 主任教授(MBAプログラム)の他に、早稲田大学ビジネススクール、グロービス経営大学院、女子栄養大学で客員教授、放課後NPO アフタースクール及びNPO法人 3keys 理事を務める。永平寺ふるさと大使。
著書多数。『一瞬で大切なことを伝える技術』(かんき出版)は啓文堂書店2012ビジネス書大賞、『経営戦略全史』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はダイヤモンドHBRベスト経営書2013第1位、ビジネス書大賞2014大賞、『ビジネスモデル全史』(同)はHBRベスト経営書2014第1位となった。
HPは www.mitani3.com

 

 


三谷流構造的やわらか発想法

発想法ってなんのために存在するのでしょう? ヒトと違うアイデアや答えを出すためです。統計的に有意な戦略なんて、定義により無価値ですし、統計的に正しい発想法なんてあるわけがありません。発想に「普遍性」や「高確率」を求めるなんてそもそも矛盾しているのです。発想法も、然り。これまでと違うものを生み出すには、新しい発想法がいま求められているのです。

「三谷流構造的やわらか発想法」

⇒バックナンバー一覧