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マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー

消費者自身も意識していない
欲求や思考をどう読むか

コトラーの言葉に顧客視点の重要性を再認識する

藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]
【第64回】 2014年10月6日
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フィリップ・コトラー
マーケティング4.0を語る

 現代マーケティングの大家、米・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院フィリップ・コトラー教授の呼び掛けで、「WORLD MARKETING SUMMIT JAPAN 2014」が、9月24~25日の2日間、東京・港区で開催されました。

 ダッカ(バングラディッシュ)、クアラルンプール(マレーシア)に次いで、今回は3回目の同イベントには、デービッド・アーカー、アル・ライズ、そして、IMC(統合マーケティング)の父といわれる、ドン・シュルツなど、世界各国のマーケティングの第一人者、および、日本を代表する経営者や識者ら30人以上をスピーカーに迎え、マーケティングの未来について中味の濃い議論が行われました。

 コトラー教授は、2010年に日本でも出版され話題になった『コトラーのマーケティング3.0 ソーシャル・メディア時代の新法則』の中で、マーケティングの3段階の進化を説きましたが、今回、そのさらに次の段階である「マーケティング4.0」について、公の場で初めてその内容を公表しました。

 「マーケティング1.0」は、造る側・売る側による製品中心の概念であり、「マーケティング2.0」では、そこから消費者志向へとシフト。さらに「マーケティング3.0」では、企業と消費者が協働して価値を生み、それを具現化するプロダクトによって社会全体をよりよくしていくのがマーケティングの役割であることが説かれました。

 今回提唱された「マーケティング4.0」では、「自分の尊厳を保ちたい」という顧客の自己実現欲求に働きかけ、それを叶えていくことがマーケティングの主眼だとされています。

 コトラー教授は、「人々の中では自己実現という欲求が高まっている。自分は人間としてなりたいものになりたい。自分が何者か示せるようになりたい。マズローの欲求段階説が唱える5段階目の『自己実現』が、まさに『マーケティング4.0』」と語りました。

 テクノロジーが急速に進化し、マーケティングにおいてもIT化が進むなか、コトラー教授があえて「人間の自己実現欲求」をマーケティングの中心に据えていこうと述べたことに、私は非常に大きな関心を抱きました。

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藤田康人 [インテグレート代表取締役CEO]

慶應義塾大学を卒業後、味の素株式会社を経て、92年、フィンランド人の社長と二人でザイロフィン ファーイースト社(現ダニスコジャパン)を設立。素材メーカーの立場から キシリトール・ブームを仕掛け、キシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。07年、株式会社インテグレートを設立し、代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』『99.9%成功するしかけ』 『漂流する広告・メディア』講演活動も行っている。integrateGroupウェブサイト:http://www.itgr.co.jp/

 


マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー

インターネットなど双方向メディアの普及に伴い、従来の広告メッセージが届きにくい時代になったと言われます。どんな方法なら消費者とのコミュニケーションが成立するのか。「次世代IMC」を掲げる注目のマーケティング企業CEOがその極意を伝授します。

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