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オヤジの幸福論

忘れちゃならないDCの活用(5)
─DBがあるならDCでリスクを取ろう!─

後藤順一郎 [アライアンス・バーンスタイン株式会社 AB未来総研 所長]
【第32回】 2014年10月23日
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 これまで数回にわたって確定拠出年金(以下、DC)で上手に運用するには、人的資本つまり年齢を考慮するのはもちろん、老後におけるDCの活用方法や確定給付年金(以下、DB)の有無も考慮に入れることが大事だと主張してきました。前回は老後のDCの活用が老後資金の形成におよぼす影響について触れ、老後も運用する場合としない場合で現役時代の積立額が大きく変わることから、老後も運用する効果は絶大だとお話ししました。今回はこれをもう少し展開する形で、もう一つのポイントである、DBの有無が老後資金の形成に与える影響を考えてみます。

DBからの給付は安定した収入源

 当連載ではこれまで事あるごとに人的資本の考え方について触れてきました。おそらく連載を読んでくださっているオヤジのみなさんなら、もう“耳たこ”かもしれませんが、念のため説明すると、人的資本とは将来稼ぐ収入を現在の価値に換算したものであり、一般的に収入が安定している日本人の人的資本は、債券のように低リスクだと考えられます。加齢とともに将来働く期間が短くなるため、徐々に人的資本は減少し、定年退職後には人的資本はゼロになってしまいます。ここで発想を変えて、労働収入だけでなく、老後にもらえる他の収入まで含めて考えるとどうなるでしょうか。代表的な老後の収入として、公的年金と確定給付企業年金があげられます。公的年金は一定の要件を満たせば給付されるものですし、今回のテーマはDBの有無が資産形成に与える影響ですから、これ以降はDBのみに着目して議論します。

 DBからの給付は一定で終身年金の場合も多いですから、ある意味DBからの収入は償還がなく、生きている限り確定している利子を受け取れる債券を持っているようなイメージになります。イギリスにはコンソル公債という永久に一定の利子が支払われる債券がありますが、DBはこの公債に近いとみなせるため、DBからの給付はこの公債のようにリスクが低く、安全度の高い人的資本を有していることと同義になります。低リスクな人的資本は運用におけるリスク・キャパシティの向上を意味するため、金融資産の運用、つまりDCではリスクが取れることになるのです。

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後藤順一郎 [アライアンス・バーンスタイン株式会社 AB未来総研 所長]

慶應義塾大学理工学部 非常勤講師。1997年慶應義塾大学理工学部管理工学科卒業。97年株式会社富士銀行(現 株式会社みずほ銀行)にて、法人向け融資業務に従事。2000年みずほ総合研究所に勤務し、主として企業年金向けの資産運用/年金制度設計コンサルティングに従事。06年一橋大学大学院国際企業戦略研究科にてMBA取得。同年4月アライアンス・バーンスタイン株式会社に入社。共著書に「企業年金の資産運用ハンドブック」(日本法令 2000年)、「年金基金の資産運用-最新の手法と課題のガイドブック-」(東洋経済新報社 2004年)などがある。

 


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年金支給が70歳支給になるかもしれない。公的年金ばかりか企業年金も怪しくなっている。銀行の金利も微々たるもの。平均寿命が延びるほどに老後が不安になってくる。自分で自分を守るためにどうしたらいいのか。オヤジの幸福のために自分年金について教えます。

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