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山崎元のマネー経済の歩き方

大学生に資産運用をどう教えるか

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第115回】 2010年2月8日
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 私事で恐縮ながら今年の4月から、ある私立大学で学部生を相手に授業をすることになった。週に2コマ(1コマは90分)、2講座授業をするのだが、一つを「金融資産運用論」として、おカネの運用について教えることにした。

 しかし、授業計画を考えるとなるとなかなか悩ましい。

 一つには、学生の予備知識と理解力をどのくらいに想定したらいいのか。51歳の筆者が前提として想定する「高校で習ったこと」と最近のカリキュラムとのあいだには差があるだろうし、それ以上に心配なのは、「株式」とか「マーケット」といったものについてどんな直観的理解を持っているかだ。

 たとえば「運用で市場平均に勝つのはなかなか難しいことだ」といった話について、ただちに「なるほど」と理解しなくても、「案外そういうものだろう」というくらいの想像力が働かないと、アクティブ運用だの「α」だのについて説明しても、何が話題なのかピンとこないに違いない。

 筆者は、以前に社会人大学院で同じく「金融資産運用論」と題して運用のあれこれを教えたことがある。この場合、生徒の半分くらいが金融機関勤務で、ファンドマネジャーもいたので、話題の意味を伝えるのに苦労はなかった。しかし、後から学生のレポートを読むと、こちらがいちばんていねいに説明したつもりの問題(たとえば「市場の効率性」の周辺)でも、学生側の知識が少しも増えていないのがわかって、落胆することが多かった。知識とともに先入観を持ってしまうと、これを後から修正することはきわめて難しい。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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