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野口悠紀雄 未曾有の経済危機を読む

進化するウェブでの経済データ提供:
固定表形式からカスタマイズ方式へ

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第36回】 2009年9月12日
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 ウェブにおける経済データの提供方式が最近変わってきた。

 ウェブでの経済データの提供は、当初は、それまでの印刷物の「統計月報」などと同じものをPDFで掲載することによってなされる場合が多かった。いまでも、日銀「金融経済統計月報」などはこの方式だ。

 その後、エクセルやCSV形式で提供される場合が多くなった。エクセル方式だと、扱いが便利である。たとえば、必要な系列だけ残して表示させることができるし、伸び率や構成比の計算もすぐにできる。また、グラフに表示することも容易だ。現在では、この方式で提供されているデータが多い。

 しかし、この方式だと、必ずしも利用者の目的に添ったデータは得られない。なぜなら、表の形式が決まっているからである。たとえば、総務庁のサイトにある「日本統計年鑑」(総務省統計局が編纂した国土、人口、経済、社会、文化などの広範な分野にわたる基本的な統計データ)は、専門的な分析をするのでなければ便利なのだが、時系列データであっても比較的最近の期間しか表示されておらず、長期にわたるトレンドを見ることができない。

 こうした問題に対応するため、データ系列、期間、フリークエンシー(年次、月次などの区別)などが選択できる形式でデータが提供されるようになってきた。つまり、固定的な表ではなく、自分用にカスタマイズした統計表を作ることができるわけだ。

 最初は戸惑うが、使い慣れると非常に便利であることがわかる。ただし、利用方法に慣れることが必要だ。今後、ウェブを通じる経済データは、この方式で提供されることが多くなってゆくのではないかと思われる。

 そこで以下では、いくつかの具体的なサイトについて例を示して、使い方を解説することにしよう。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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