銀行の決算発表シーズンは今週始まるPhoto: John Taggart for WSJ
最近の米銀行セクターは、二つの異なる状況に直面している。メガバンクにとっては最高の時期である一方、中小銀行にとってはそれほど良い時期とはいえない。
主要銀行で構成するKBWナスダック銀行株指数は第2四半期に14％上昇し、S&P500種指数を約3ポイント上回った。これはメガバンクの一部がけん引しており、例えばゴールドマン・サックスの株価は30％近く上昇した。
一方、比較的小規模な銀行を対象とするKBWナスダック地方銀行株指数は、第2四半期は3％未満の上昇にとどまった。
これは大きな驚きではない。大手銀行はこのところの市場の変動局面で投資の逃避先となってきた。それでも、このような大幅なアウトパフォーマンスは珍しい。ファクトセットのデータによると、過去10年間で大手銀行指数が小規模銀行指数を2桁の差でアウトパフォームしたのは2四半期のみだ。
大手銀行に対する投資家の楽観的な見方は、決算シーズンが始まるにつれて裏付けられる可能性がある。シティグループ、JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴが15日に決算を発表し、16日はバンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーが続く。この米大手銀6行「ビッグ6」にとって、最近の追い風には活発なトレーディング業務と自己資本規制の緩和が含まれる。合併や新規株式公開（IPO）の活動も、4月に停滞した後に改善している。
