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親子で一緒に考える 相続税対策と上手な資産移転

『住まい探し完全ガイド 2015新春』発の厳選情報<その3>

親子で一緒に考える
相続税対策と上手な資産移転

著者・コラム紹介
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2015年1月より相続税が改正され、課税対象者は都市部を中心に1.5倍に増えるとみられている。「わが家はどうなる!?」と気掛かりな人も多いはずだ。大切な資産、中でも家族の生活の場である不動産を上手に次世代に移転させる方法について、親子で一緒に考えてみたい。

税率がアップし
基礎控除額が減る

 今回の相続税の増税は、「税率がアップ」して、「基礎控除額が縮小」されるという、2つの要素から成り立っている。

 税率は、14年まで最高税率が50%だったものが15年より55%になる。相続税は累進課税で、課税対象額が大きくなるほど税率も上がるので、この5%アップは富裕層にとって手痛い増税となる。

 一方、基礎控除額は14年まで「5000万円+1000万円×相続人の数」だったのが、15年より「3000万円+600万円×相続人の数」となる。最初に差し引ける金額が減るため、これまでは「相続税がかからない」程度の相続財産だった場合も、新たに「相続税発生」となる可能性が出てきた。

 中でもウエートが大きいのは土地と家屋だから、地価が高い都市部に家を持っていると、新たに課税対象となる可能性が高い。
具体的にはどんなエリアに影響が出るのか──一つの目安を算出してみた(下のマップ参照)。

MAPデータ作成方法
●地図上のポイントデータは平成26年の国土交通省の地価公示・平成25年の都道府県地価調査を使用。
●地価公示と地価調査で重複した場合は発表時点の近い地価調査を使用。商業地を含む。
●平均敷地面積は、政令指定都市は平成20年住宅・土地統計調査の敷地面積、その他のエリアは同調査の都道府県の値を用いた。
●対象エリアは東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、名古屋市、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県
●課税標準額は「地価×0.8」で路線価相当を算出し、それに平均敷地面積を掛けて算出した。
●相続人は子ども1人のみと仮定しており、小規模宅地等の特例は想定していない(基礎控除3000万円+法定相続人が1人〔600万円〕で算出)。
●親の財産は持ち家程度で、自分も持ち家を所有しているという想定。

※データ作成はスタイルアクト「タワーマンション節税(http://tower-tax.com/」、マップは国土交通省「国土数値情報(行政区域データ)」を利用

 相続税は相続財産全体(土地、家屋、現金、預貯金、有価証券など)にかかるが、このマップでは単純化するために、土地だけを相続した場合を想定している。また、1人の親から1人の子への相続を対象としてみた。

 その場合、基礎控除額は3600万円となる。平均的な不動産の地価(推定値)が、基礎控除額を超える確率が高いのが、マップ上に色で示したエリアになる。

 もちろん、土地の広さや金融資産の額、子の数などにより相続の条件は個別に変わるから一概には言えないが、相続税対策が必要な地域が、広く郊外まで拡散していることに注目したい。

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[制作/ダイヤモンド社 クロスメディア事業局]

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