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為替と原油価格に翻弄される
家庭用太陽光発電の前途

週刊ダイヤモンド編集部
2014年12月16日
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 急激な円安の進展が、家庭用の太陽光発電普及に大きな影響を与えそうだ。給湯設備メーカーのノーリツは12月5日、太陽光発電システムの生産・販売を縮小すると発表した。産業用は継続するものの、家庭用は2015年末をめどに生産・販売を中止する。

 同社は11年から家庭用に本格参入。主力の温水機器で構築した施工・アフターサービスの体制を強みにシェアを広げたが、「市場価格が当社の想定以上に下落する一方で、急激な円安の影響でモジュールを構成するセルなどの仕入れ価格が上昇し、家庭用太陽光発電システムの収益性に大きな影響を及ぼした」(同社IR)という。

 経済産業省の出先機関、中国経済産業局がまとめたデータによれば、この5年間で家庭用は46万件から155万件まで伸びたが、普及率は全国平均で5.6%にとどまる。需要が拡大しない中で円安がこのまま続けば、ノーリツと同様の動きを見せる企業が連鎖的に出てくる可能性もある。

 その判断材料となりそうなのが、発電コストと電気料金の関係だ。発電コストは1キロワット時当たり50円から30円未満まで低減しているのに対し、家庭の電気料金は少しずつ値上げされてきた(右図参照)。

 理由として、12年に始まった固定価格買い取り制度(FIT)に伴う「再生可能エネルギー発電促進賦課金」が指摘されるが、それ以上に円安による燃料価格上昇に伴う燃料調整費の影響が大きい。

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