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自治体のIT活用を支援する人材が足りない!
企業の即戦力を地域に「研修」として派遣する
コーポレート・フェローシップの挑戦

ダイヤモンド・オンライン編集部
【第76回】 2014年12月29日
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日本ではNPOの活動が
“キャリア”として定着していない

 政府や自治体が保有するデータを一般に公開して、市民活動の役に立てようとする「オープンデータ」の動きが始まっている。オープンデータとは、公共団体が持っている地図情報や統計データなどを、誰でも自由な形で利用できるように配布し、それを民間団体や個人が自由に再利用できる仕組みのことだ。

 この活動の発祥の地である米国で、2009年に設立されたプログラマーによるオープンデータ活用の非営利組織「コードフォーアメリカ(code for America)」の活動が有名である。日本でも2013年に「コードフォージャパン」が発足し、市民によるオープンデータ活用の基盤が整いつつある。

 国内の自治体によるオープンデータ活用の動きも活発になってきている。横浜市の大規模なハッカソン(プログラマーによるイベント)や、千葉市の市民と行政をつなぐSNS「ちばレポ」などが話題になっている。また、古くから市民参加の行政に取り組んでいる福井県鯖江市の活動が有名である。日本で初めてオープンデータを公開した自治体であり、「データシティ鯖江」を宣言し、オープンデータを活用した市民制作のアプリも公開されている。

 しかし、オープンデータ活用をこれ以上に推し進めていく場合、日本では大きな壁がある。人材の問題だ。

 米国の「コードフォーアメリカ」では、多くのプログラマーや起業家予備軍の人々が各地域の支部(「ブリケード」と言われる)で活動し、その経験が社会人のキャリアとして非常に有効に活用できるという。

 しかし日本では、学校を卒業してすぐにNPOで働くことはその後のキャリアに有効だとは言えない。また一般企業からNPOに転籍して、再び就職するようなことは現実的には難しい。そこまで雇用が流動的になっていないのと、社会貢献活動の経験を企業が重視していないのが実態だ。

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