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広告不況の逆風がむしろ追い風!
ニッチなメディアに特化した広告代理店
ファインドスター社長 内藤真一郎

週刊ダイヤモンド編集部
【第104回】 2010年3月3日
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ファインドスター社長 内藤真一郎(撮影:宇佐見利明)

 「販売に困っていたこの1000台ものアダプターが、たった一つの広告でこうも簡単にさばけてしまうとは」

 1996年にアレスト(現ファインドスター)を起業した内藤真一郎は、インターネット接続アダプターの開発に成功したものの、販路開拓に頭を痛めていた。内藤が開発したのは企業やホテルの交換器経由でインターネットに接続するアダプター。当時としては画期的なものだったが、新興企業であったためパソコンショップなどに持ち込んでも「取引実績がない」と門前払いの状態だった。

 1000台の在庫を抱えて途方に暮れていたときに、知り合いの紹介でインターネットプロバイダの会員誌にチラシを同封する機会に恵まれた。5万枚を配布したところ反響は大きく、アダプターはあっという間に完売。内藤が「ターゲットがいるところに広告を出せば、大きな反響を得られる」と実感した瞬間だった。

 ファインドスターは「ニッチメディア」の広告代理店。ニッチメディアとはテレビ・新聞・雑誌・ラジオのいわゆる「4マス」以外の媒体だ。たとえばフリーペーパーや会員誌、ケーブルテレビの番組表などで、なかにはクレジットカードの請求書まである。そうしたニッチメディアを媒体に広告を掲載するほか、チラシを媒体に同封して郵送することも可能だ。最近はスーパーでサンプリングを配布したり、レシートの裏面に広告を載せたりするなど、以前では考えられなかった新しい広告媒体も増加している。

紆余曲折を経て
ニッチメディアの可能性に気がつく

 ニッチメディアを主力業務にするまでには紆余曲折があった。

 内藤は大学時代からイベントサークルに所属しており、もともと起業に憧れを持っていた。大学卒業後は多くの起業家を輩出してきたリクルートグループで働き、5年を経たときに友人の紹介でインターネット接続アダプターを開発中だったエンジニアと知り合い、アダプターの開発・販売を行う会社を設立。念願の起業に踏み出した。

 ただIT機器の技術革新は速く、売り上げは徐々に減少。起業から2年たった98年には主力業務をホームページ制作にシフト。ITバブルとともに業績は右肩上がりで推移したが、2001年のITバブル崩壊でその仕事もパタリとなくなり、決算も赤字に転落。会社の立て直しを余儀なくされた。

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