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金融市場異論百出

金融危機対応で様相が一変
米国の国庫金管理に異常事態

2009年10月22日
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 米国の国庫金管理が異常な状態になっている。FRBに開設された政府預金口座に、政府の巨額の短期余資が滞留するようになった。

 政府預金の平均残高は、2007年度(06年10月~07年9月)53億ドル、08年度53億ドルだったが、09年度は542億ドルだ。約10倍に膨張した。

 高水準なだけでなく、残高の変動も激しくなった。政府預金の日々の増減が100億ドル(絶対値)を超えた日は08年度は3日だけだった。しかし、09年度は89日に激増した。

 また、1日で最も大きかった変動は、08年度の275億ドルに対し、09年度は1121億ドルである。

 一般に、税金の納付や国債発行等で民間金融機関が政府におカネを納めると、政府預金残高は増加する。それは準備預金を減少させる。逆に、公共事業や社会保障関連といった政府から民間への支払いが起きると、政府預金残高は減少し、準備預金は増加する。

 米財務省は、長く国庫金管理の安定化、効率化に努めてきた。政府預金が50億ドルを超えそうなときは、余剰分を民間銀行に預金したり、競争入札式運用(TIO)を行なってきたりした。

 政府預金残高を抑制して、余資の運用利回りを向上させることは、納税者の利益になるからである。また、政府預金の残高を安定させることは、銀行間の短期金利を安定させることにもつながる。

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