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なぜ75%の人がインフルエンザの予防接種を受けないのか

工藤 渉
【第3回】

 例年なら12月になることが多い「インフルエンザの流行」宣言。今シーズンは、東京都が例年より約3週間も早い11月27日に宣言したことで注目を集めた。東京都感染情報センターの定点報告を見ても11月中旬以降、急激に患者数が増えている。この5年で最も早いペースだという。また、忘れてはならないのはノロウイルス等による感染性胃腸炎だ。こちらもシーズンを迎え、2006年以来の大流行を懸念する声も聞かれる。

 記憶に新しいデング熱騒動、いまだ猛威をふるうエボラ出血熱など、症状や致死率に違いはあれど、いずれも病原体が生体内に侵入・増殖して引き起こされる感染症である。インフルエンザや感染性胃腸炎も含め、その多くが初期段階では発熱、悪寒、筋肉痛などの共通した症状をみせる。これは比較的軽い上気道の感染症、つまり「カゼ」と同じだ。実際、インフルエンザにしろ、感染性胃腸炎にしろ、病院を訪れることなく自然に治ってしてしまった場合には「重いカゼだった」「今年のカゼは腹に来た」で済んでしまう。

 現在話題に上る感染症に共通する初期症状は「カゼ」だ。では予防策に共通点はあるのだろうか? 例えばインフルエンザは「人ごみを避け、手洗いやうがいを欠かさないこと」、感染性胃腸炎なら「感染者の作った料理を食べたり、乾燥した嘔吐物や便を吸い込まないこと」が予防につながるとされている。繁華街での忘年会や、満員電車での通勤、そして外食などはもってのほかである。ストレスや睡眠不足、運動不足も抵抗力を低下させるからよくない。

 とは言え、仕事を休んで人に会わずにゆっくりと家で過ごすなど無理な相談だ。ビジネスパーソンにとってはマズい状況だが、毎年のことでもある。多くの人はマスクをして、手洗いやうがいを心がけ、あとは運を天にまかせることだろう。あるシーズンに限定すれば、インフルエンザや感染性胃腸炎に「かからない人」のほうが多いのだから、これはこれで正しい身の施し方ではある。

予防接種を受けなかった理由
1位は「高価」、2位は「面倒」

 では「かかって」しまったらどうするのか? 雪印メグミルクの調査によると、昨シーズンにインフルエンザワクチンによる予防接種を受けなかった人は約75%。受けなかった理由の1位は「高価だから(29%)」、2位は「病院に行くのが面倒だったから(27%)」だという。これは予防に関する調査だが、カゼの症状が重く「別の病気では?」と思っても、同様の理由で病院での診察を避ける人は少なくないだろう。

 たしかにカゼらしき症状が重く、長引いてもたいていの場合なんとなく治ってしまうものだ。とは言え一般論としては、一週間以上症状が続き、高熱もあるといった場合には医師の診察を受けたほうがよいとされる。カゼ以外の感染症、例えばインフルエンザや感染性胃腸炎だった場合、病院に出向かず「がんばって」通勤している間に周囲にウイルスを拡散させる怖れが大きい。「やっかいなカゼだったが病院に行かずに治したよ」とうそぶく一人の影に、命を落とす人もいるかもしれない。懸命に働くビジネスパーソンには、そのことを肝に銘じてほしいものだ。

(工藤 渉)

参考URL:

厚生労働省 感染症情報
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/index.html

東京都福祉保健局 感染症予防チェックリスト
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kansen/chetukurisuto.html

東京都感染症情報センター
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/flu/

インフルエンザ予防対策に関する意識調査(雪印メグミルク)
http://www.meg-snow.com/news/2014/pdf/20141112-942.pdf
 

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