組み立てられないままの
組立式収納ボックスの行く末は?

 さあ、実家の片づけをはじめよう!
 そう思ったときについ、物に走ってしまうタイプの人がいます。片づけに限らず、何かをはじめるときに形から入ってしまう人に多いようです。

 ごみ袋(不要なものを入れる)、ゴム手袋や軍手(庭掃除等)などのものなら大いに結構なのですが、実家の片づけをはじめるときに絶対買ってはいけないものがあります。邪魔になるのはもちろん、この「三種の神器」があるだけで、片づけが失敗に終わる要因になるという、とっても迷惑なものです。

 ひとつずつ詳しくご紹介していきましょう。

 まず最初に買ってはいけないもの、それは「組立式収納ボックス」です。
 実はこれ、ご自身も「片づけられない」タイプの人に多く、そういう人に限って、片づけ関連の本を何冊も持っていたりします(実は私も以前はそうでした)。
 もともと片づけが苦手な人は、買えば収納が解決すると思って買ってしまうのですが、そもそもそういうタイプの人にとっては組み立てること自体が難しく、買いっぱなしになってしまうのがオチ。届いてから軽く5年、10年は経っているだろう組立式収納ボックスが、ほこりをかぶったまま、箱からも出されず(ひどいときは、開封した形跡すらない)そのままになっている光景を、私は何度片づけの現場で見たかわかりません。

 大きな本棚から洗濯機の横に置く簡単なラック、果ては、すき間収納に使おうと思ったのか突っ張り棒の類まで、本当にあらゆるものが「買ったまま」置かれています。

 どうしても収納場所が必要なら、今まで使っていた家具を工夫して使う、片づけがすべて終了して、物が減ったときに適切なサイズのものを購入するようにしてください。
 片づけ前の状態で収納ボックスを買ってしまうと、間違いなくスペースが余ってしまいます。すると、そこを埋めようとまた物が増えてしまう……これでは本末転倒ですよね。