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エコカー大戦争!

乗り捨てできるカーシェアリングは日本で流行するか?(上)

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第202回】 2015年5月1日
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アムステルダム市街を走る、ダイムラー社の「CAR2GO」対応の「スマートEV」 Photo by Kenji Momota

欧米各地で人気の「CAR2GO」は
路上で乗り捨て可能な「ワンウェイ」式

 16世紀以降、商業港として栄えた運河の街、オランダ・アムステルダム。

 「ゴッホ美術館」や「アンネ・フランクの家」等、観光スポットが市街中心部に点在する。運河沿いの道は狭く、自家用車は路上駐車が常識だ。自転車が多い街としても知られるこの地だが、最近はカーシェアリング「CAR2GO」が人気。同サービス対応の電気自動車「スマートEV」の姿が目立つ。

 筆者は定常的に世界各国を取材しているが、この1~2年、欧米各地で「CAR2GO」の存在感が急激に増している印象がある。ダイムラー社は2008年10月、ドイツのウルムで「CAR2GO」の実証試験を開始した。その後、ベルリン、ミラノ、ウィーン、バンクーバー、ワシントンDC等、現在は北米と欧州の29都市で事業を展開している。利用する車両は「スマート」で、アムステルダム、シュトゥットガルト、そしてサンディエゴは全車がEVになっている。

 ちなみに同社は事業の成長戦略として4つの柱を立てている。具体的には、「従来型のコアビジネス」、「環境テクノロジーと安全性能」、「新しいマーケット(販売する市場)」、そして「新しいモビリティサービス」で、「CAR2GO」はここに含まれる。

 「CAR2GO」が成功している最大の理由は、どこでも乗り捨てられることだ。利用区域内であれば、自分の現在位置、または借りたい地点周辺で利用可能な車両に乗った後、路上駐車したままサービスを完了できるのだ。予約はスマホやPCで行ない、利用時は専用カードを車両にかざして施錠・解錠する。決済はクレジットカードで行う。

日本でも「ワンウェイ」型の実証が本格化
横浜で「チョイモビ」と「SMACO」を実施中

 カーシェアリングには、大きく2種類ある。借りたところで返す=「ラウンドトリップ」型と、借りたところと返すところが違う=「ワンウェイ」型だ。

 さらに、「ワンウェイ」型には、“指定された場所に返す”方式と“路上のどこでも返すことができる”方式がある。

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桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


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