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2015年6月22日
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税務・会計のエキスパートが伝授する
企業と税理士の新しい関係の作り方
――佐野徹朗(アカウンティング・サース・ジャパン代表取締役社長CEO)

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マイナンバー制度が始まることで、中小企業は、あるいは税理士業界はどんな影響を受けるのか。税務・会計のエキスパートであり、戦略系コンサルティングファームでも経験を積んだアカウンティング・サース・ジャパンの佐野徹朗社長が語る。

マイナンバー導入によって
中小企業経営者が背負う重い義務

さの・てつろう/米ケンタッキー州立大学会計学専攻、会計学修士取得。米国公認会計士。デロイト&トゥシュのロサンゼルス事務所にて多国籍企業の会計監査に従事後、英オックスフォード大学経営学修士、ロンドン・ビジネススクール金融学修士取得。ボストン・コンサルティング・グループ東京オフィスで、経営戦略立案や組織再編などのコンサルティングに携わった後、アカウンティング・サース・ジャパンに参画、代表取締役に就任

 企業経営者と税理士との関係を考えるとき、変化が一番大きいのは法制度が変わるときですが、マイナンバー制度の導入はまさにそれにあたります。

 マイナンバーは税務申告書類に必ず記載しなくてはならないわけですが、税理士にとって重要なのはいかに管理するか。究極的な個人情報なので、漏えいは許されません。

 中小企業にしろ、税理士にしろ、今のところマイナンバー導入による直接的なメリットはなく、負荷だけがかかってくるのが実状で、できれば、あまり手間をかけず、リスクなく運営したいとだれもが思っているのではないでしょうか。

 2005年に全面施行された個人情報保護法では、これまで中小事業者は規制の対象外でしたが、マイナンバー制度導入によって個人番号を一つでも取り扱えば、つまり、従業員を一人でも雇っていれば特定個人情報の取り扱いに義務、責任が生じます。 罰則規定に触れることもあり得ますから、重い負荷と言えます。

 中小事業者が自分でマイナンバーを管理するのは難しいのですが、税務申告や社会保障の手続はもともと税理士、社会保険労務士に委託しているので、当事者意識が薄いのが実状です。

 一方で、業務を委託されている税理士はどうかというと、主業務である税務申告のほぼすべてで番号の記載が義務づけられます。ですから、個人番号の管理を任されることは避けられない。つまり、特定個人情報管理に対する義務・責任を負わざるを得ないわけです。

 例えば、源泉所得税に関わる業務では、従業員だけでなくその扶養家族の個人番号の取得・管理も強いられますから、大変です。

 税理士業界は古くからコンピュータ化は進んでいますが、求められるセキュリティ対策・安全管理措置を自力で行えるかと言えば、かなりハードルは高いと言わざるを得ません。

 顧問先の当事者意識が低い中で、業務を委託されている立場の税理士がマイナンバー管理について顧問先を教育・啓蒙しなくてはならないという難しい立場にあります。その点でも、多くの税理士が悩んでいます。

 マイナンバー導入に伴って生じる税理士の痛みを上げると、(1)マイナンバー流出のリスクと罰則への不安、(2)対応のための設備投資や従業員教育などのコスト負担、(3)マイナンバー対応に伴うシステムやソフトのバージョンアップの手間とコスト、大きくはこの3つが挙げられます。

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