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0ベース思考 どんな難問もシンプルに解決できる
【第5回】 2015年6月12日
著者・コラム紹介バックナンバー
スティーヴン・レヴィット [シカゴ大学経済学部教授]

「100Mを4秒87で走ったのと同じ」と驚かれた日本人アスリートって誰?

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『ヤバい経済学』で全米に経済学ブームを巻き起こし、ノーベル賞の先行指標とも言われるジョン・ベイツ・クラーク賞を受賞したシカゴ大学の経済学教授スティーヴン・レヴィットに、どうすればすごい発想ができるのか、どうすれば斬新なアイデアを生み出せるのか、インタビューを行った。レヴィットが絶賛する、「100メートルで考えると、4秒87にあたるすごい記録」を持つアスリートとは?

仕事に使える発想法「死前検証」とは?

―― とくに、仕事やビジネスにおいて生かせるような「思考法」はありますか?

スティーヴン・レヴィット教授(以下、レヴィット)『0ベース思考』では「死前検証」というアプローチを紹介しました。

 これはある仕事のプロジェクトがあるとして、そのプロジェクトに関係するすべての人に、「もしそのプロジェクトが失敗するとしたら、どういう理由で失敗すると思うか」ということを書いてもらうという方法です。一人ひとりに、考えられる理由をすべて書き出してもらうんです。

 この話をすると、この方法の肝は「早めに失敗について考えることだ」と思われることが多いのですが、ポイントはそこではありません。死前検証で大事なのは、これによってメンバーに、「自分たちがすでにわかっていること」を口に出す自由が与えられるということです。

 多くの組織において、部下は、トップや上司が何を言ってほしいのかを想像して発言をするので、異論や反論が出にくい傾向にあります。日本は文化的な背景があるので、この傾向は他の国よりも、ずっと強いのではないでしょうか。

 リーダーの視点から言うと、この死前検証は部下たちに、本音を率直に話す「義務」を与えるすばらしい方法なんです。会社のような組織でなくても、そもそも人が本音を言うのは難しいことです。しかし、こうして義務化すれば、多くの意見を引き出して、多角的にものを考えることができるようになります。

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スティーヴン・レヴィット [シカゴ大学経済学部教授]

 

シカゴ大学経済学部教授。ハーバード大学(経済学)を最優等で卒業後、MITで経済学のPh.D.取得。94年から97年までハーバード大学のエリート研究者養成制度ソサエティ・オブ・フェローズのジュニア・フェローに選出。03年、ノーベル経済学賞の登竜門と言われるジョン・ベイツ・クラーク賞受賞。04年よりシカゴ大学ベッカー・フリードマン研究所ディレクターを兼務。06年、タイム誌「世界で最も影響力のある100人」に選出。09年、ノーベル経済学賞を受賞した故ゲーリー・ベッカー、ダニエル・カーネマンらとTGGグループを設立。スティーヴン・ダブナーとの共著に、世界的ベストセラー『ヤバい経済学』『超ヤバい経済学』(ともに望月衛訳、東洋経済新報社)がある。

 


0ベース思考 どんな難問もシンプルに解決できる

いま、世界で最も読まれている思考法「0ベース思考」とは、いったいどんな考え方か?
その考え方を紹介した書籍『0ベース思考』は、全米で超異例の初版50万部で刊行されるなど、欧米を中心に爆発的な話題となり、いまや日本でもベストセラーリストを賑わせている。
その思考法は「ワールドカップでPKをどの方向に蹴るべきか」といった卑近な問題から「イギリスの公共政策」のような難問まで、あらゆる問題をバイアスをゼロにして考えることでシンプルに解決してやろうという大胆なものだ。
かつて『ヤバい経済学』で一世を風靡した著者コンビによる、世界中の読者の目からウロコを落としまくっている新作の冒頭部分を全3回で紹介する。

「0ベース思考 どんな難問もシンプルに解決できる」

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