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経営幹部養成学校――エリートリーダーは経営学を使って会社を動かす
【第5回】 2015年6月16日
著者・コラム紹介バックナンバー
高山信彦 [株式会社イナクト代表取締役]

経営学には「4つ」の種類がある(後篇)

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人材育成と事業変革を同時に達成する「伝説の研修」で多くの幹部人材を輩出してきたコンサルタントの高山信彦氏が、次世代の幹部人材になるための要諦を説く連載。第5回は、戦略論の4つの学派の後編、ゲームアプローチと学習アプローチについて解説する。

「ゲーム理論」を経営戦略に応用するゲームアプローチ

(3)ゲームアプローチ

ゲームアプローチは、「ゲーム理論」を経営戦略に応用するものです。

 下図では、右上、つまり、「外側」に位置する競争相手との時間的な相互作用(打ち手の応酬)に重きを置く考え方です。


 ゲーム理論は、2人以上のプレーヤーの意思決定を扱う理論です。個人や企業、国家もプレーヤーの一つと見なします。

 同時ゲームか交互ゲームか、どちらの選択肢をとっても自社に有利な支配戦略があるか、お互いにとって最良となる戦略の組み合わせがあるかといった切り口で、自社と競合、自社と顧客、M&Aの後の社内融和、入札やコンペなどでどうすべきかを分析するのです。

 正々堂々と戦うことを尊ぶ日本人や日本企業は、相手のスキを突いたり裏をかくようなゲームアプローチを苦手としていることが多いです。

 しかし、グローバル化が進み、M&Aや異業種間競争が頻繁に起こる現代において、ゲームでやられっぱなしなのも問題です。

 F1レースでレギュレーション(規定)が変更されたり、スキージャンプでルールが変わったりするのも、このゲームアプローチでやられてしまっている例と言えます。

 ゲームアプローチで相手を分析して、見えないものを見る、つまり、相手の出方を広く徹底的に分析し、利得をシミュレーションすることの重要性は、今後も増していくでしょう。

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高山信彦 [株式会社イナクト代表取締役]

1956年山口県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業後、富士ゼロックス株式会社に入社。
在職中の 87年~88年に慶應義塾大学大学院経営管理研究科に派遣され経営学修士号(MBA)を取得。91年に「株式会社イナクト」を設立し、同社代表取締役に。
以来、一貫して選抜人材を対象とした企業内ビジネススクールを企画・運営の仕事をする。経営学の基本概念を習得させたあと、経営戦略の策定から実践にまで至るその研修スタイルが、多くの企業から絶大な支持を得ている。東レ、JR西日本、みずほフィナンシャルグループ、商船三井、全日空、パナソニック電工、住友重機械、ツネイシホールディングス、サンデンなどの大手・中堅企業等で、20年以上にわたって、のべ5000人以上の生徒を教える。その多くで経営トップのコミットのもと、将来の幹部候補生たちが「経営学」を武器として身につけ、会社の方向性そのものを変えていくような人材に育つのをサポートしてきた。人材育成を通じて事業変革を行える稀有なコンサルタント。
著書に『経営学を使える武器にする』(新潮社)がある。


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