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東京が壊滅する日 ― フクシマと日本の運命
【第5回】 2015年7月31日
著者・コラム紹介バックナンバー
広瀬 隆 [ノンフィクション作家]

フクシマ原発事故被害者の
賠償を放置したまま、
再稼働など許されるか

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福島第一原発事故を半年前に予言した書『原子炉時限爆弾』で衝撃的な事実を発表したノンフィクション作家の広瀬隆氏。
本連載第4回記事は大きな反響を呼んだ。
発売直後から全国的に大きな話題となり、早くも第3刷となった『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』でおそるべき予言をした著者が、いよいよ目前に迫った原発再稼働問題を緊急警告! 
今こそ、「報道界から切り捨てられ、苦しみあえぐ声」に耳を傾ける時なのかもしれない。

フクシマ原発事故は、
日本の歴史上最大の企業犯罪

広瀬 隆(Takashi Hirose)
1943年生まれ。早稲田大学理工学部卒。 公刊された数々の資料、図書館データをもとに、世界中の地下人脈を紡ぎ、系図的で衝撃な事実を提供し続ける。 メーカーの技術者、医学書の翻訳者を経てノンフィクション作家に。 『東京に原発を!』『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』『クラウゼヴィッツの暗号文』『億万長者はハリウッドを殺す』『危険な話』『赤い楯――ロスチャイルドの謎』『私物国家』『アメリカの経済支配者たち』『アメリカの巨大軍需産業』『世界石油戦争』『世界金融戦争』『アメリカの保守本流』『資本主義崩壊の首謀者たち』『原子炉時限爆弾』『福島原発メルトダウン』などベストセラー多数。

 現在、東日本全域では、フクシマ原発事故によって放射能に汚染された土地から追われる人が、あとを絶たない。

 そうした土地に入りこんで、事業を始めようとする人もいるが、よく考えたほうがいい。放射能の汚染は、放出された放射能の天文学的な絶対量から考えて、ほぼ1000年経たないと、元に戻らないからである。

 フクシマ原発事故は、日本の歴史上最大の企業犯罪である。福島をはじめとする人々の生命と、財産に重大な被害を及ぼした。

 福島第一原発に近い浜通り地区では、原発事故のため救出活動ができないまま津波で亡くなった人や、病院や福祉施設から避難する途中で亡くなった人や、農地が放射能で汚染して農業が壊滅し、悲観してみずから命を絶った農民がいる。

 近年の航空機事故では、死亡者に対する賠償金が1億円というのが、国際的な相場になっている。したがってこの原発事故でも、生活の基盤すべてを失った人たちには、同様の賠償をしなければならないはずだ。
 その金額は、福島県だけでも200万人の人口だから、200兆円の賠償金が必要になる。

 そのような大金は、この国のどこを探してもない。
 そこで、加害者である東京電力と、その破綻した電力会社を実効支配した日本政府は、いかにして賠償金を踏み倒そうかと、悪知恵をしぼってきた。

 結果、ほとんどの被害者は、まったく生活の補償もされないまま、金銭的に追いつめられ、遠くに引っ越すこともできずに、汚染地帯にとどまって4年間の日々を送ってきた。

 それ以外のかなりの人は、福島県から、あるいは関東・東北地方から、できるだけ遠い西日本などの地方に自主的に避難して、苦しいながらも「放射能汚染の恐怖」より「安心できる生活」を選んだ。

 ところがこの勇断を下した自主避難者は、国から「勝手に避難した」との烙印を押されて、まったく補償を受けられないのである。

 えっ? 「勝手に事故を起こした」のは誰なんだ!

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広瀬 隆 [ノンフィクション作家]

1943年生まれ。早稲田大学理工学部卒。公刊された数々の資料、図書館データをもとに、世界中の地下人脈を紡ぎ、系図で衝撃的な事実を提供し続ける。メーカーの技術者、医学書の翻訳者を経てノンフィクション作家に。『東京に原発を!』『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』『クラウゼヴィッツの暗号文』『億万長者はハリウッドを殺す』『危険な話』『赤い楯―ロスチャイルドの謎』『私物国家』『アメリカの経済支配者たち』『アメリカの巨大軍需産業』『世界石油戦争』『世界金融戦争』『アメリカの保守本流』『資本主義崩壊の首謀者たち』『二酸化炭素温暖化説の崩壊』『原子炉時限爆弾』『福島原発メルトダウン』『原発ゼロ社会へ! 新エネルギー論』など著書多数。


東京が壊滅する日 ― フクシマと日本の運命

公刊された数々の資料、図書館データをもとに、世界中の地下人脈を紡ぎ、系図で衝撃的な事実を提供し続けるノンフィクション作家の広瀬隆。『東京が壊滅する日 ― フクシマと日本の運命』は壮大な史実とデータで暴かれる戦後70年の不都合な真実を描いた大作。51の【系図・図表と写真のリスト】と公刊された科学的データで誰も知らなかった真実を掲載。本連載では、本書周辺の原発再稼働をめぐる問題や、今そこにある危機を紹介する。

「東京が壊滅する日 ― フクシマと日本の運命」

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