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トヨタの自分で考える力
【第3回】 2015年7月30日
著者・コラム紹介バックナンバー
原マサヒコ

「視点をずらして考えろ!」
と言われた時に役立つ、トヨタ秘伝の思考法

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仕事のできる人がよく言う「視点をずらす」とは何か?今までの延長で足し算的に仕事をするだけでは、考える力は決して飛躍しない。1+1=3に飛躍させるためにも、視点の方向性をずらす技術を身につけたい。トヨタでは「視点をずらすための思考の型」が存在する。ここでは、世界一の現場力を築く原動力となった、トヨタ秘伝の思考法の一部を公開。

思考を飛躍させる「視点をずらす」考え方

 今までの延長で足し算的に仕事を進めようとしても、すぐに限界が訪れます。また、今までの延長で考えていても飛躍的なアイデアなんてものはなかなか出てきません。

 そんな時にトヨタグループの現場ではどのように考えているかと言うと、「視点をずらす」という言葉に尽きるでしょう。私が働いていたのは神奈川トヨタ自動車でしたが、トヨタの考え方はグループ全体で共有されているように感じました。

 視点をずらすというと「お客様視点で」とか「相手の視点にたって」と想像するかもしれません。確かに、商品を開発する時やサービスを提供する時にはお客様の視点も加味する必要がありますし、社内のコミュニケーションを円滑にするには相手の視点に立つことも大事です。

 いずれも重要でビジネスにおいては欠かせないのですが、自らの「考える力」を飛躍させるためには、方向性をずらして考えるべきだと言えます。実際、トヨタには「縦」「横」「上下」など様々な方向性に関する口グセがあります。それらの口グセによって思考が飛躍し、現場が次々に改善されているといっても過言ではないと思います。

 事実、私が経営者として優秀なビジネスパーソンの方とお話をさせていただくと、もれなくこういった「方向性をずらす思考」の話が出てきますので、これはトヨタに限らずあらゆる仕事で通用する考え方なのだと思います。

 では、その方向性をずらしている口グセというのは具体的にどういうものなのか、説明していきましょう。

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    原マサヒコ

    元トヨタNO.1メカニック。株式会社プラスドライブ代表取締役CEO。1996年トヨタ自動車にメカニックとして入社し、5000台もの自動車修理に携わる。現場において口ぐせを徹底的に叩き込まれ「自分で考える習慣」を身につけると、技術力を競う「技能オリンピック」で最年少優勝を果たす。さらに、カイゼンのアイデアを競う「アイデアツールコンテスト」では2年連続全国大会に出場するなど活躍。IT業界へ転身すると、PCサポートを担当したデルコンピュータでは「5年連続顧客満足度No.1」に貢献。2015年にWEBマーケティングを推進する株式会社プラスドライブを設立しCEOに就任。WEBマーケティングの現場において日々自分の頭で考えながら、クライアントの利益向上に貢献している。著書に『新人OLひなたと学ぶどんな会社でも評価される トヨタのPDCA』(あさ出版)などがある。
     


    トヨタの自分で考える力

    トヨタの現場はなぜ強いのでしょうか? それは、現場の一人ひとりが、自分で問題を見つけ出し、仕事のプロセスを改善し続け、みんなで共有しているからです。つまり、自分の頭で考える力を持っているから。そして、トヨタには日々の仕事の中で、それらの力を鍛えるための「思考の型」があります。この連載では、その「思考の型」をもとにした、改善から問題解決、マーケティングまで役立つ、トヨタ「秘伝の思考法」をご紹介します。

    「トヨタの自分で考える力」

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