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小宮一慶の週末経営塾

東芝の問題は「目的」と「目標」を混同した経営ミス

小宮一慶
【第14回】 2015年7月25日
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「目標」であるものが
「目的」化すると問題が起こる

 東芝の不適切会計が大きな問題になっています。利益をかさ上げするために1500億円ほどの経費計上などを遅らせたということです。そして、残念ながらこのような事件が何度も起こっています。このようなことが起こるたびに、私は「目的」と「目標」が混在したことが原因だろうと考えています。

小宮一慶
小宮コンサルタンツ代表

 これは、粉飾だけのことではありません。働く人が活き活きと働いていなかったり、本来もっと実力が出るような会社がそうでない場合にも、この「目的」と「目標」の混在が起こっていたり、本来の「目的」が忘れられているような場合も少なくないのです。本来目標であるものが、目的化したときにさまざまな問題が起こるのです。

 目的と目標は、次のように区別することができます。

「目的」=最終的に行きつくところ、存在意義
「目標」=目的に至るまでの通過点、具体的な評価、目的達成のための手段

 もう少し具体的に話したほうが分かりやすいかもしれませんね。私は経営コンサルタントですが、経営コンサルタント小宮一慶の「目的=存在意義」は、「関わる方たちに成功していただくこと」です。これは別に格好良いことを言っているわけではなく、関わる方たち、私のお客さまや、私の本、あるいはこの連載を含めた読者の方たちが、私たちの関わりによって成功されれば、私や私の会社(小宮コンサルタンツ)の成功につながるからです。

 そして、私は、単著で100冊本を書くという「目標」をもっていましたが、こちらの方はおかげさまで昨年に達成しました。しかし、目標を達成したからと言って、関わる方たちに成功していただくという目的は、私が現役で働いている限りは存在し続けるのです。

 それでは、皆さんの会社の目的は何でしょう?

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小宮一慶

京都大学法学部卒業。米国ダートマス大学タック経営大学院留学(MBA)、東京銀行、岡本アソシエイツ、日本福祉サービス (現、セントケア)を経て独立し現職。名古屋大学客員教授(平成26年度後期)。企業規模、業種を超えた「経営の原理原則」を元に、幅広く経営コンサルティング活動を行う一方、年100回以上講演を行う。『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』(ディスカヴァー21)など著書は100冊を超え、現在も経済紙等に連載を抱える。


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経営課題を抱えて日々悩む経営者に向けて、数々の企業経営者に伴走してきた経営コンサルタントの小宮一慶氏が課題解決の「ヒント」を提供。どんな業種にも通じる経営の原理原則をおさえながら、経営者はどうあるべきか、実際の経営現場で何を実行すべきか、を語る。

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